0
あり
例題 17 反応熱の測定
0.50 mol/Lの塩酸 100mL に水酸化ナトリウムの固体 2.0gを加えたときの1HH
温度曲線を図に示した。
(1) 温度上昇度 △t [K] を, to, ti, t2, t3のうち必要なものを用いて表せ。
(2) t=12.1K,得られた水溶液の体積を100mL,密度を1.02g/cm² 比熱をC
4.1J/(g・K) とする。 この実験における発熱量は何kJか。
(3) この反応を熱化学方程式で表せ。 熱量は単位にkJ を用いた整数値とする。
(4) 塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和熱を56kJ/mol として, 水酸化ナトリ
ウム (固) の溶解熱を求めよ。
指針 (1) グラフの後半で一定の傾
きで温度が下降しているのは
反応容器の外部に熱が逃げる
ためである。
NaOH 投入直後は温度が上昇
しているが,実際にはこの間
にも熱は逃げている。 実験を
通して熱が一定の速さで逃げ
ていると仮定すると、熱を
まったく逃がさずに実験でき
た場合, グラフの直線部分を
時間 0 まで延ばしたときの温
度まで温度が上がると考え
られる。
fom Lal
解答 (1) ts-to
(2) 発熱量は,
第5章 化学反応とエネルギー 49
2.0g
40g/mol
Q [kJ/mol]
1.02g/cm×100cm×4.1 J/(g・K) × 12.1K ≒ 5060 J
比熱
質量
温度変化
よって, 5.1kJ 答
(3) 塩酸 100mL中のHCI の物質量は, 0.50 mol/Lx-
(4) (3) 熱量は,
「NaOH の溶解熱 Q [kJ/mol] + 中和熱」
なので,
t3
t₂
=101kJ/mol-56kJ/mol
= 45 kJ/mol 答
0
時間
NaOHを加えたとき
100
1000
加えた NaOH の物質量は
-=0.050 mol
したがって, HC10.050 mol と NaOH 0.050 mol が過不足なく中和し,
H2O0.050 mol を生じる。 H2O1mol 当たりの発熱量は,
5.06kJ
-=101.2kJ/mol≒101kJ/mol
0.050 mol
HClaq + NaOH (固) = NaClaq + H2O (液) + 101kJ 答
NaOH (固)+aq+HClaq
87
-L=0.050 mol
NaOHの溶解熱
NaOHaq+HClaq
56kJ
NaClaq+H2O (液)
101kJ
(aqは多量の水を表す)
C1