例題 8 ヤングの実験
2枚のついたてA, B を平行に立て, Aにはス
リット So, B には狭い間隔 dでスリット S1 S2
が備えられている。 Bから距離Lはなして, A,
Bに平行にスクリーンCを置く。 S の左側の
光源から、波長の単色光 (赤色) を送ると, C
に明暗の縞模様が観察された。 S1, S2 の垂直
等分線とCとの交点をOとする。 So から S,
光源
S2 までの距離は等しく, L≫ d とする。 次の各問に答えよ。
S₁
L
B
(1) 点0から上向きに距離 x はなれた点をPとする。 S, S2 から点Pまでの光の経路差を, d, L,
を用いて表せ。 ただし, L≫x とし, 0が十分に小さいとき, sin0≒tan が成り立つことを用
いよ。
(2)点から上向きに数えて1番目の明線と点0との間の距離を求めよ。
目
光
仮
ト
求
準
10
75
①
指針 S, S2 から点Pまでの2本の光の経路は,L≫dなので,平行とみなし、経路差を考える。
2
この経路差が波長の整数倍のときに,2つの光は強めあう。
解 (1)S1, S2 から点Pまでの光の経
路は, L≫dであり, 平行とみなすこと
ができる。 したがって, 図のように, 経
路差は dsin である。 0は十分に小さ
いので, 近似式を用いると,
L
x
dsin0≒dtan0=d
...1
P
Sz
0
0
S₁I
経路差 dsin
0-m)
(2)点から数えて1番目の明線は, S, S2 からの経路差が入となる位置にできる。 求める距離を
x' とすると, 式 ① を用いて,
L
x'=
L入
d
類題 8 ヤングの実験で, 間隔が0.50mmのスリットに単色光を入射させたところ, 1.5m はなれた
スリットに平行なスクリーン上の中央付近に、間隔が1.8mmの干渉縞が観察された。この光の
波長を求めよ。
③
15
20
TRY
干渉縞のようすを考えよう
例題8において,次の (ア)~ (エ)に示すように実験条件を変えた場合, 点0から数えて1番目
この明線の位置は、0に近づくか, 0から遠ざかるか, それとも変わらないか。 理由とともに答
25
えよ。
(ア) スリットの間隔dを大きくした場合
A =
L
とざかる
(イ)スリットからスクリーンまでの距離Lを大きくした場合 近づく
(ウ)光源の単色光を赤色から青色のものに変えた場合→小さくなるか
(エ) BC 間を屈折率n (1) の液体で満たした場合
202 第II章 波動
・きょり→丈
入は小さくなる→ちがおく
4
スク