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III
21 および 25 には 「① + ② -」 のうち適切なものを選び番号で回答すること。 また, 分数の
場合は既約分数で答えること。
半径の球体を, 球の中心を通る平面で半分に切った, 質量Mで密度が一様な半球Aと, 底面の半
径が24/V5で,高さが34/2, 質量M/2の密度が一様な円柱Bを図のように張り合わせたキノコ型の
物体を考えよう。 円柱の底面と半球の断面は隙間なく接着している。 円柱の中心軸 (底面の円の中
心を通り, 底面に垂直な軸) は, 半球の断面の中心を通っている。 半球の断面の中心を原点にとり、
断面および底面と垂直な方向に軸をとる。 図は2軸を含む平面でキノコ型の物体を縦割りにした断
面図を表している。
22
(1) 半球A, 円柱Bともに重心は軸上にある。 円柱Bの重心の座標は GB =21
である。
23
(2) 半球Aの, Zから, z = Z+ AZの間の部分を考える (0≤ Z ≤a)。 AZが十分小さいとす
ると, 半球のこの部分は,Zの部分で半球を軸に垂直な面で切ったときの断面を底面とす
る。高さ△Zの円柱とみなせる。 この円柱の底面積S(Z)は, S(Z)=(
ので,ZとZ + AZの間にある質量AMは,
24
25 2 .26
となる
となる。
27 M
AM=
S (Z) AZ,
129
28 ra
半球Aを,このような質量AMの薄い円板の集合体であるとみなし, AZ0 のような極限をと
りつつ、薄い円板についての足し上げを行ってみよう。 これは, AZdZ のようにおきかえ,
Zについて0から4までの積分を行うことを意味する。 AMの式について,このような積分を行
うと, その結果は半球の質量Mに等しくなる。 半球Aの重心の座標を求めるには, 薄い円板の
質量AMと,その円板の位置 Zをかけたものを足し上げて, 半球の質量で割ればよい。 この
|30
ような方針で計算すると, 半球Aの重心の座標GA は GA =
aとなる。
|31
32
(3) AとBを組み合わせたキノコ型物体の重心の座標は,= GA+ GB= 36である。
34
33
35
36の選択肢:
1
① ② a ③
3
9
15
1
3
9
15
a
2
8
a (5 a
16
-
a
- a
16
2
16
a (0) 0
16
(4) 半径r, 質量mの球に対し, 中心を通る軸のまわりの慣性モーメントはI= mr2である。ま
また,質量がmで底面の半径がの円柱に対し, 中心軸のまわりの慣性モーメントはIlmr2と
なる。このことを利用すると, ここで考えているキノコ型の物体について, z軸のまわりで
37
の慣性モーメントは= M2となる。 一方, このキノコ型物体において, 図に点線で示
38
された軸(この軸は軸と平行で, 円柱Bの側面に沿った軸である) のまわりの慣性モーメント
39
はI= M2である。
40
GA
10
•GB
V5