物理は、何より定義とイメージが命です。それがわかっていないと、公式を頑張って覚えても解けません。それを象徴するのが、比熱、そして波だと思います。
まず、比熱から。比熱とはなにか?と聞かれたら説明できますか?Q=mcΔtという公式だけを覚えていてはいけません。なぜ、その公式になるのかが大切です。比熱とは、ある物質「1g」を「1K」温度上昇させるための熱量です。2つの1がポイントです。1g1Kで4.2Jなので、600kgとなればgに直すために600×10^3gしてやる必要があります。
波に関しては、基本的なことは、5日前に物理タグの質問で丁寧に答えました。よろしければ、そちらを見てからの方がすんなり理解ができると思います。
y-xグラフは、ある瞬間に時間tをとめたときの波形を表すものです。いわば、その時間における波形の写真です。一方で、y-tグラフは波形ではなく、ある媒質点にのみ着目しています。ここの違いがとても大事です。今、t=0のときの波の形がy-xグラフとして載っています。t=0で時間が止まっています。だから、時間を動かしてあげるとどうなるかイメージはつきますか?写真のようになります。y-tグラフから、t=0から増加しているようなxが答えなのでx=1です。
風呂の湯の問題でgにするのわわかったのですが、なぜ答えはkgになっているか理解できません。
さらに波のx=1.0となる問題なのですが振動している部分とはどういうことなのでしょうか? お願いします
比熱の定義からgで計算したあとにkgに戻すだけだと思います。
m(g)水を加えたとする。
得た熱
比熱の定義からm(g)を30K上昇させるのに必要な熱量4.2(J)×m×30
奪われた熱
比熱の定義から600×10^3(g)を10K減少させるのに必要な熱量4.2(J)×600×10^3×10
奪われた熱がそのまま温度上昇のために使われたのでこの2つが一致するから
4.2×m×30=4.2×600×10^3×10
4.2は消えて30で割ると
m=20×10^3×10(g)
10^3gは1kgなので200kgが答えです。
波の振動している部分ってどこに書いてますか?どこも振動はしていますよ。
1枚目の写真の問題文が理解できないのですが、図2の振動しているところは図1のどこかということはどう意味でしょうか?
そもそもy-xグラフとy-tグラフが何を表していてどう対応しているのかがわかっていないんだと思います。もう一回同じことを説明することになるので二度手間なので、できれば前の質問を遡ってもらえるとありがたいですが、それも面倒だと思うので軽く説明します。
波のイメージは運動会やサッカースタジアムなんかでやるウェーブです。ウェーブは、ひとりひとりが上下に動くことで横に平行移動する波形ができます。波にはこの「ひとりひとりの上下運動」つまり「媒質点ごとの上下運動」と「波形の平行移動」という2つの動きが含まれています。
y-xグラフというのは、波形の平行移動に着目した図で、y-tグラフというのは各媒質点の動きに着目した図です。
y-xグラフのイメージは写真です。ビデオカメラで波形をとり、それを静止画(写真)としてコマ送りでみると、t=0,1,2,3...とだんだん波形が平行移動していることがわかります。このようにある時間における波形全体の写真をあらわすのがy-xグラフです。なので、ある時間における波の形はわかりますが、1枚だけy-xグラフを見せられて、この波形全体はどう動いていきますかと言われても、写真を見せられただけでこのあとどうなったかなんて答えられないのと一緒で、波形全体がどのような動きをするのかはわかりません。そのためには、t=Δt(s)後の波の形を書いて、そのあとどんな動きをするのか見ないといけません。
一方で、y-tグラフは媒質点(ウェーブでいうところのひとりひとりにあたる)にのみ着目しているので、波の形がどうであるかなんてことは全く見てもわかりません。しかし、ある媒質点にのみ着目しているので、(ウェーブでいうところのある人の上下運動のみに着目しているので、)その媒質点がどの時間に上にあり、どの時間に下にあるのかがわかります(その人が始まって何秒後に立っていて何秒後に座っているかがわかる) 。
よって、問題文の意味するところは
t=0で波の形がどんな感じになっているかはy-xグラフで示している。波が正の方向に動くことから波の動きを推測して、ある媒質点においてこんなy-tグラフがかけるところを答えてという意味です。
わかりました。細かいところまで説明ありがとうございました。次回もわからない事がありましたらどうぞお願いします。
まず、縦波はイメージがつきますか?イメージが湧かなければ下の動画を見てみてください。
https://youtu.be/2Rsd5paHnlU
縦波は、ギュッと集まっている部分(密)とスカスカの部分(疎)があり、疎密波とも呼ばれます。そんな縦波は、三角関数sinやcosで表せる横波とは違って、ぐちゃぐちゃになってグラフで書くのは難しそうですね。そこで、縦波の横波表示を用います。そのルールを把握しておかないと解けません。
ルール
もとの位置より右のもの→上にかく
もとの位置より左のもの→下にかく
このルールは「上→右(じょうゆう)ルール」と覚えましょう。
また、解くときのポイントとしては、基本的には横波表示されたあとの図が出てくるので横波表示において上のものには右向き→を、下のものには左向き←を書きます。このとき、→←となっているところは、右からも左からも集まってくるところなので密、←→となっているところは、右も左も逃げていってスカスカなので疎です。よって、答えはDです。
そして、x軸正の向きになるのは、上右ルールから、上にあるやつなのでA,B,C,Iが答えです。