いつの時代のことであったか定かではありませんが、
最も優れた身分では無い貴族の女性がいました。
その女性は、帝に入内(帝のお妃として帝の住む内裏に入ること)して、帝の寵愛を独り占めしました。
内裏の中の「桐壺」と呼ばれる部屋を賜ったので、その女性は「桐壺の更衣」と呼ばれるようになりました。
貴族や他のお妃(女御や更衣といいます)たちは、桐壺ばかりが帝のご寵愛を独占しているので桐壺を妬み、執拗な嫌がらせをしました。
桐壺はそれによって身体を壊すようになり、里下がり(実家に帰ること)をすることが多くなりました。
内裏は神聖な場所なので、病になった人は、穢れだとされて里下がりをしなければなりませんでした。
この桐壺の更衣の父親は無くなっていて頼る人がない上に、帝の寵愛を独り占めにする桐壺への世間の風当たりが強いという状況が続きました。
桐壺の更衣が頼りなげにしているのが、帝には可哀想に思われて、ますます桐壺一人を優遇します。
帝と桐壺の更衣の間に、世にまたとなく美しい、可愛らしい男の子が生まれました。
帝には既に一人の男皇子(おとこみこ)がいて、その皇子はお母さんに当たる女御(お妃)が右大臣の娘で、右大臣の孫に当たります。
身分も後見もしっかりとしているので間違いなく東宮(皇太子)になっていずれ帝になるだろうと大切にされていました。
でも、帝はとても愛している桐壺の子で、しかもまたと無い可愛らしさの皇子(のちの光源氏)を、はじめの皇子よりも愛情を注いで大切にしました。
それ故に、またもや嫉妬を受ける運命になり、桐壺はますます身体を壊していく…のです。
とまあ、こんなところでしょうか😊
まちがってたらすみません…
瀬戸内寂聴さんや、与謝野晶子さんの現代語訳などは、とても原文に近いので参考になさると原文の雰囲気がよくわかると思いますよ📖
かなりざっくりで、すみません🙏