✨ ベストアンサー ✨
この問題の本質は、二項分布と正規分布の関係を理解することです。
最初に二項分布が適切である理由を考えてみましょう。400人の高校生一人一人について、その生徒のスマホ利用時間が2-3時間の範囲に入るかどうかを調べているわけです。これは成功確率p=0.2の試行を400回繰り返していることになります。各生徒は独立に調査され、結果は「範囲内か範囲外か」の2択です。このような状況は、まさに二項分布B(400, 0.2)で表現されるのです。
ここで、二項分布と正規分布の違いについて説明しましょう。二項分布は離散的な値(この場合は0人から400人までの整数値)しか取れませんが、正規分布は連続的な値を取ることができます。また、二項分布は必ずしも左右対称ではありませんが、正規分布は常に左右対称な形をしています。
しかし、試行回数nが十分に大きい場合、中心極限定理により二項分布は正規分布で近似できることが知られています。この問題ではn=400と十分大きいため、正規分布による近似が有効です。
ここで最も重要なのは、正規分布のパラメータの意味です。正規分布N(m, σ²)において、mは平均値、σ²は分散を表します。二項分布B(400, 0.2)を正規分布で近似する際は、以下のように変換します:
- 平均値:m = np = 400×0.2 = 80
- 分散:σ² = np(1-p) = 400×0.2×0.8 = 64
したがって、正しい近似は正規分布N(80, 64)となります。選択肢は、平均値が全生徒数と同じ400という不適切な値であり、分散も0.1と実際の分散64から大きく外れています。
このように、統計的な分布の近似を考える際は、パラメータの意味を正確に理解し、適切な変換を行うことが重要です。特に正規分布は(平均, 分散)という形で表されることを、しっかりと覚えておく必要があります。
めっちゃわかりました。ありがとうございます💓💓