古文
高校生
解決済み

なぜ補助動詞の用法がないと参ら せと分けられないと分かるのですか?
またどうして参るの未然形(参ら)に助動詞すの未然形か連用形(せ)が接続したと考えるのが間違っているのですか?

祈り参らせ候はん」といふ。
傍線部の前後は、「祈り/参らせ/候は」と単語にわけられ、「参らせ」 参らす」の連用形なので、Ⅱの①のパターン。 は、謙譲の補助動 る」には補助動詞の用法がないので「参らせ」とはわけられない。
助動詞

回答

✨ ベストアンサー ✨

「まゐらす」は、3種類に分類することが出来ます。

①サ行下二段活用の他動詞「参らす」
「与ふ」「やる」の謙譲語です。
「差し上げる」「献上する」と訳ができます。

②サ行下二段活用の補助動詞「参らす」
動詞や助動詞の意味を補助する謙譲語です。
「お~申し上げる」「お~する」「~をしてさしあげる」のように訳ができます。「~」の部分には、動詞や助動詞の意味が入ります。「~」の意味を補助する役割があるから、補助動詞と言います。

③ラ行四段動詞「参る」の未然形の「参ら」+使役の助動詞「す」
「参上させる」「うかがわせる」「してさしあげさせる」と訳ができます。

さあここで問題です。画像の文章は、なぜ③のようにふたつに分けることが出来ないのでしょうか。

これの答えは、①②の用法では、単なる謙譲語なのに対して、
③のように2語に分ける場合は、「使役」の意味が含まれるからです。つまり、使役の意味が含まれている謙譲語ということです。
②では、「してさしあげる」
③では、「してさしあげさせる」のように、
③には使役の「~させる」という意味が含まれていますよね。今回の画像の文章では、使役の意味を含ませてはいけないので、③はNGということです。

次です。

「参る」には、ラ行四段活用の自動詞と、ラ行四段活用の他動詞があります。しかし、「参る」には、「参らす」の②のような補助動詞がそもそも存在しません。本動詞のみです。

「参らす」は補助動詞の用法があるので、
上の「祈り」という動詞を補助することが出来ます。
ですが、「参る」には補助動詞の用法がないので、
上の「祈り」という動詞を補助することは出来ません。

今回は、「祈る」という動作に敬語の意味をプラスしてあげる補助が必要です。なので、補助動詞を使ってあげないといけないのです。

「参らす」を使うことで、「お祈りする」「お祈り申し上げる」というように、「祈る」に謙譲語の意味が追加できますが、「参る」を使うとそれができないということです。

らすく

参ら せと分けてしまうと使役の意味が含まれてしまい訳がおかしくなってしまうんですね!また参るの補助動詞がそもそも存在しないという意味が分かっていなかったのですが、上の動詞を補助することが参るではできず、参らすならできるということなんですね!
この解説まるごと絶対忘れません🥲こんなに沢山の解説ありがとうございます🙇‍♀️

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