✨ ベストアンサー ✨
断定の助動詞「なり」の連体形「なる」、「なる」の撥音便「なん」の撥音便無表記です。
元々は、「なるなり」となっていたものです。
断定の「なり」の連体形活用語尾「なる」の「る」が、「ん」の音に変わって(これを撥音便といいます)
「なんなり」という形になりました。この撥音便「ん」が省略されて「ななり」となったわけです。
これを読む時は、「ななり」となっていても、「なんなり」と読む必要があります。
恐らく例文は、落窪物語で
「さるはわかうどほり腹ななりかし」となっていると思います。「な」の下に着いている「なり」は伝聞・推定の助動詞で、今回は伝聞で訳すので、
訳をしてみると、
「そのくせ実は皇族のお血筋だそうだね」となります。
「ななり」の出てくる有名な文のひとつですね。
書き忘れましたが、ここでの「な」は断定です。
「だそうだね」の
「だそう」は伝聞「なり」の訳、
「だ」が断定「な」の訳、
「ね」が終助詞「かし」の訳です。