古文
高校生
落窪物語についてです。1枚目の写真の3行目のたち出で給へは少将から誰に対する敬意ですか?
(2枚目は現代語訳です)
140
たちはき
第8問
次の文章は、ある不遇な姫君の所へ少将道頼が通ってきた箇所を叙している。なお、本文中に出る帯刀は少将の従者
であり、あこきは姫君に仕える侍女で、帯刀とは恋仲であった。この時、帯刀は既にあこきの所に来ていた。読んで、
後の設問に答えよ。
女君、人なき折にて、琴いとをかしうなつかしう弾き臥し給へり。帯刀をかしと聞きて、「かかるわざし給ひけるは」
と言へば、「さかし。故上の六歳におはせし時より教え奉りへるぞ」と言ふ程に、少将、いと忍びておはしにけり。
人を入れ給ひて、「聞ゆべきことありてなむ。たち出で給へ」と言はすれば、 帯刀、心得て、おはしにけると思ひて、
心あわただしくて、只今対面すとて出でて往ぬれば、あこき、御前に参りぬ。
へば、ひも、「いと弱く
少将、「いかにかかる雨に来たるを、いたづらに帰すな」と宣へば、帯刀、「まづ御消息たまはせて。 音なくてもお
はましにけるかな。1人の御心も知らず。いとかたきことにぞ侍る」と申せば、少将、「いといたくな直だちそ」とて、
とと打ち給へば、「さはれ、降りさせ給へ」とて、もろともに入り給ふ。 御車は、「まだ暗きに来」 とて帰しつ。
ど
ものいみ
わが曹司の遺戸口にしばしゐて、あるべき事を聞ゆ。人少ななる折なれば、心やすしとて、「まづ垣間見をせさせよ」
と宣へば、「しばし。 心劣りもぞせさせ給ふ。物忌の姫君のやうならば」と聞ゆれば、「笠も取りあへで、袖をかづき
て帰るばかり」と笑ひ給ふ。格子のはざまに入れ奉りて、留守の宿直人や見つくると、おのれもしばし簀子にをり。
(注)〇人なき折―この時、姫君の継母たちは、従者をつれて石山寺に詣でていた。
この時には他界していた配書
すのこ
(『落窪物語』巻一)
もりた」と
石
手法がある。その
」ということなのである。
る経過を含めて記述す
結論先述)、後に、それに
分が「わが曹司の戸口にしばし
て、一方、少将と刀である。姫君とあこきの様子を描
J 少将たちのことも同時進行風に描くのは、演劇風手
える。
者たちは、石山寺に行っていたので、誰もいないか
いられるということで、少将は「まず、のぞき見
ずる。
ほ「心劣りもぞせさせ給ふ」と言ったのである。
想していたものより実際が劣ること」の意で、
ある。 「もぞ」 や 「もこそ」は、近い将来に対
抱き、「~でもしたら、いけない」の意であ
鼎ふ」の主体は、「あなた=少将」と見て、敬
おさえられる。
加ざけた感じで言っている。頭の中で、まだ
君を美化しすぎていて、実際に会った時に、
かったとお思いになるといけません、という
して、ことばを継いで、「もし、姫君が「物忌み
配だ。こんな雨降りの時に来ているのだか
そ」とおっしゃると、帯刀は、「まずはお
お手紙もないままおいでになっ
すのこ
通解
解 答
問 「おのれ」は、人称に関係なく使える語で、 現代語の「自分」
にあたる。「のぞき見をしたい」という少将を格子の間に入れて、
「留守番役の宿直人が見つけるか」と思って、自分もしばらく
子にいるというのである。この主体には無敬語であるから、
帯刀の動作と見ることになる。
姫君は、邸内に従者が少ない時であるから、琴をたいそう上手
に手慣れた様子で弾き、横になっていらっしゃる。 帯刀は「すば
らしい琴の音だ」と聞いて思って、「姫君はこれほどにお弾きにな
るのですねえ」と言うと、「そうですよ。姫君の今は亡き母上が、
姫君が六歳でいらっしゃった時から、お教え申しあげなさってい
るのです」とあこきが言っている折に、少将はたいそう人目を忍
んでおいでになった。人を邸内にお入れになって、「申しあげた
いことがありまして。お立ちいで下さい」と、その者に言わせる
HER
ので、帯刀は、それとわかって、「少将殿がおいでになったこと
よ」と思って、気ぜわしい様子で、「すぐにお目にかかります」と
言って出て行くので、あこきは姫君の御前に参上した。
問一 そうですよ
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