古文
高校生

写真二枚目の5つの選択肢がありますが、⑤は正しいです。
⑤の「文章Ⅱの後半は和歌の修辞などを取り入れた台詞回しがあるために優美さも感じられます」とありますが、合っている理由を教えてください。

【文章Ⅱ】 さるほどに一の谷の合戦、今はかうよと見えしほどに、みなく船に取り乗って海上に浮かむ。 むさし かた われも船に乗らんとて、みぎはの方にうち出でしに、後ろを見れば、武蔵の国の住人に、岡部の六野太忠純 たづな と名乗って、六七騎にて追っかけたり。これこそ望むところよと思ひ、駒の手綱を引つ返せば、六野太やがて むずと組み、両馬が間にどうど落ち、かの六野太を取って押さへ、すでに刀に手をかけに、 THE NEL うだう かひな おぼ のたま M 六野太が朗等、おん後ろより立ち回り、上にまします忠度の、右の腕を打ち落せば、左のおん手にて、 六野 5 太を取って投げのけ、今はかなはじと思し召して、そこ退き給へ人びとよ、西拝まんと宣ひて、光明遍照、十 方世界念仏衆生摂取不捨と宣ひし、おん声の下よりも、いたはしやあへなくも、 六野太太刀を抜き持ち、つ ひにおん首を打ち落とす。 六野太心に思ふやう、 しがい いたはしゃかの人の、おん死骸を見奉れば、その年もまだしき、長月ごろの薄曇り、降りみ降らずみ定め 並ひおいでな (注) むらもみぢ にしき ひたたれ なき、時雨ぞ通ふ斑紅葉の錦の直垂は、ただ世の常にもあらじ。 いかさまこれは君達の、おん中にこそ きんだち えびら たんじゃく あるらめと、おん名ゆかしきところに、腹を見れば不思議やな、短冊を付けられたり。見れば旅宿の題を据ゑ、 行き暮れて、木の下かげをやどとせば、花やこよひのあるじならまし、忠度と書かれたり。 さては疑ひ嵐の音 に、聞こえし薩摩の守にてますぞいたはしき。 あらし 注斑紅葉濃く淡くまだらに色づいた紅葉。 ここでは錦の直垂の形容。 9 1+1 こま
生徒A- 【文章Ⅰ】では忠度が「紺地の錦の直垂に黒糸威の鎧」姿をしていて、熊野育ちの勇猛さ が強調されているのに対して、 【文章】 では 「斑紅葉の錦の直垂」姿なので、高貴さや若々しさが感 じられます。 生徒B 戦の経過がよく理解できるの 【文章Ⅰ】では「かり武者」の逃げる様子などが語られて、 に対して、【文章】では忠度と六野太のやりとりが中心で、戦全体を描くことに主眼がないような印象 を受けます。 生徒C- 【文章Ⅰ】では「薩摩守の右の腕を、肘のもとよりふつと斬り落とす」などの描写によっ て戦の生々しさが前面に出ているのに対して、【文章Ⅱ】では写実的な面を切り捨てているために風雅な 世界観を感じ取ることができます。 生徒D【文章Ⅰ】 は 「あったら大将軍を」 とあるように、文武両道の忠度の死を惜しむ人々の気 持ちが描かれているのに対して、 【文章】は「いたはし」という語が多用されることで忠度の死へのい たわしさが一層強く感じられます。 生徒E ———【文章I】は「知りてんげれ」などのような音便や促音を多用した語り口によって全体的 に力強さが感じられるのに対して、 【文章】の後半は和歌の修辞などを取り入れた台詞回しがあるため に優美さも感じられます。 せりふ -

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