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勉強お疲れ様です。小生の知識があなた様のお力になれれば幸いです。
電離度の問題ですね。電離度の前に一旦寄り道しましょうか。
電離とは、イオンからなる物質(NaCl等)を水に溶かした場合、NaCl→Na++Clー のようにイオンに分かれる現象を指します。
高校で学習する多くの物質は1mol溶かしたら1mol電離する(=100%)場合がほとんどですが、中には一部しか電離しない物質があり、その代表格が酢酸CH₃COOHです。
また、酢酸のようにほとんど電離しないものもいれば塩化カルシウムのようにほぼ電離する等、物質ごとにバラバラです。
そこで考えられたのが『電離度』というもので「全体のうちどれくらい電離するか(≒反応するか)を数値化」したものです。
○電離度の定義について
電離度は「反応後の物質量(モル濃度)は反応前の物質量(モル濃度)の何割か」を意味します。したがって公式は
電離度α=(電離後の生成物の物質量n')÷(電離前の反応物の物質量n₀) ・・・①
それか
電離度α=(電離後の生成物のモル濃度c')÷(電離前の反応物のモル濃度c₀) ・・・②
で表されます。しかし、公式どおりに使うことはなく、もっぱら
(電離後の生成物の物質量n')=(電離前の反応物の物質量n₀)×(電離度α)・・・③
(電離後の生成物のモル濃度c')=(電離前の反応物のモル濃度c₀)×(電離度α)・・・④
で使われることが多いため、こっちで覚えることをおすすめします。(理解できなくても全く問題ありませんが、一応解説すると、モル濃度でも成り立つのは反応物も生成物も同じ水V[L]の中にあるため、物質量n'、n₀に÷V[L]することで導出できます。まあ、「モル濃度でも計算できるんだな」位の感覚でいいでしょう)
これを踏まえて早速問題を考えていきましょう!
(1)について
まず先にやるべきことは、電離のイオン反応式を書くことです。今回の場合は・・・ CH₃COOH→CH₃COOー + H+
よって電離後の生成物である水素イオン濃度[H+]は④式を用いて
[H+]=0.010[mol/L]×0.01=0.0001[mol/L]=1.0×10ー⁴[mol/L]
となります。「これは0.01[mol]の1%である0.0001[mol]の酢酸が反応して0.0001[mol]の水素イオンH+ができた」と同じ意味です。
(2)は、ここまで理解できたあなた様ならできるでしょう。やってみてください(ファイト!)
(3)について
まずはアンモニアの電離の反応式を書きます。 NH₃+H₂O→NH₄++OHー (重要:アンモニアは化学式にOHが含まれていないが塩基性をしめします。この反応はメチャメチャでるので覚えましょう!理由は先生に聞いてね)
さて、(3)は公式を使う前に一手間必要ですね。リード文から「OHーの物質量」が聞かれているのに対して、提示されたのは「0.1[mol/L]のアンモニアが300[mL]」と、電離前の反応物NH₃の物質量が出ていないため、「0.1[mol/L]のアンモニアが300[mL]には何[mol]のNH₃が含まれているのか」を考える必要があります。よって 0.1[mol/L]×0.3[L]=0.03[mol]となります。(注意:モル濃度を計算するときは体積は1000[mL]=1[L]を用いて[L]になおす)
あとは公式通りに計算しましょう!
③式から
OHーの物質量=アンモニアの物質量"0.03[mol]"×"電離度0.013"=(3.0×1.3)×10ー⁴=3.9×10ー⁴[mol]
になります。電離度は忘れた頃にふらっと現れます。公式を覚えるのはもちろんのことですが、絵を描くなどして容器の中で何が起こっているのかまで理解できたら完璧です!暗記を減らすためには理解が遠いようで一番の近道なのだワトソン君
分からないことがあったら聞いてください。ごっつぁんです・・・
1から丁寧に細かくありがとうございました!
明日学年末考査で化学があるのですがバッチリ出来そうです。ほんとに困っていたので助かりました!ありがとうございます🙇