回答

✨ ベストアンサー ✨

私が昔作った気象予報士試験実技対策用のノートを引用します。

図に書かれている「トラフ」というのは、気圧の谷のことです。1枚目の図は温帯低気圧が発達する時の気圧の谷と、低気圧中心との位置関係を描いた模式図です。2枚目は別の質問者さんに地上前線における風向イメージを解説したときの模式図です。

温帯低気圧は南北の温度差を解消しようとする役割があります。南北間の温度差がある一定の水準に達すると、上空の偏西風が波動を起こします。この時、上空の偏西風が波打つことで生じるのが「気圧の谷」や「気圧の尾根」です。

温帯低気圧と気圧の谷の3次元的な構造は3枚目のノートを参照してください。『一般気象学』という本に掲載されている図に、私の解説を軽く加えました。特に三つ目の図(地上天気図と気圧の谷の位置関係に寒気と暖気の流入が矢印で描いてあるもの)が分かりやすいかと思います。発達中の低気圧は、気圧の谷が低気圧中心に対して西側に傾くのです。

これらの図を参考にして、改めて問題を考えてみてください。

じょう

補足。

「南北間の温度差がある一定の水準に達すると、上空の偏西風が波動を起こす」と書きました。理論的にはそれでいいのですが、実際には事情が少し異なります。

偏西風は常に波動を起こしながら上空を流れているのです。大陸と海洋の熱的なコントラストが生じたり、季節の変化による気温の変化であったり、大陸の山岳地帯によって偏西風の軌道が捻じ曲げられたりする為です。特に北半球の場合、ユーラシア大陸のヒマラヤ山脈やアルプス山脈、北アメリカ大陸のロッキー山脈等の大山脈があり、偏西風の蛇行は南半球のそれよりも大きいのです。よって、ここでいう気圧の谷も常にどこかで生じ、常に西から東へ進んでいくものと理解してください。

ルル

なるほど、、、特に3枚目の第2期の図で納得しました。

暖気と寒気が互いに混ざろうと南北に動こうとするけれど、北半球ではコリオリの力でそれぞれ進行方向右にずれる。
それで 寒気↓ ↑暖気 のようになり、反時計回りになって、3枚目第2期の図のように気圧の谷が低気圧の中心より西側になる。
さらに、気温の高い領域では南から、低い領域では北から風が吹いてくる。

こんな解釈で良いでしょうか?

じょう

はい、とても良いところに気づきましたね。

北半球では寒気と暖気が混ざろうとするときにコリオリ力が進行方向右側に働くので、渦収束が起こり、上昇気流となって温帯低気圧になるのです。

またひとつ図を引用します。温帯低気圧の発達理論の模式図です。私が気象予報士試験の実技試験対策用に作ったノートからです。

初期段階は北側に寒気、南側に暖気があります。今例えば、北海道で気温0℃、沖縄で気温20℃と考えてください。地球は北海道と沖縄の20℃分の気温差を何とかしようとがんばるとしましょう。それで上空の偏西風を揺らして波動を作ります。すると、寒気は空気密度が大きくて重いので暖気の下に潜り込もうと運動し、暖気は逆に空気密度が小さくて軽いので寒気の上を渦巻くような格好になるのです。北半球は反時計回りの渦になるので、図で描いたような混ざり方をするのです。気象学ではこれを「有効位置エネルギーから運動エネルギーの変換」と表現します。この様にして沖縄の暑い空気を北海道に輸送するのです。実際にはコリオリ力が進行方向右側へ働くことによって反時計回りの渦になりますから、ご解釈の通りの理解で良いと思います。

以上、長くなりましたが補足しました。
発達中の温帯低気圧と気圧の谷の3次元的な構造は2枚目のイメージです。試験勉強で使用中のテキストからの引用です。

他に質問がございましたらどうぞ。

ルル

気象のプロからこんなに丁寧に教えていただけて良かったです( ; ; )
曖昧だったものがクリアに晴れました!ありがとうございました!!

じょう

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

ちなみに私は気象予報士合格前なので、プロではありません。アマです。合格に向けて努力中なのです。

この調子で疑問をひとつずつクリアしていってください。
ご健闘を!

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