2021H3 F選択物理演習[A]
86 断面積Sの長いパイプの左端O。にピストンがはめ込まれ, 右端
は大気中に開放されている。バイプおよびピストンは断熱材でで O(a)|
きている。ビストンを速さで右へ動かすと, 少しずつ遅れながら次々
と右側の空気が押されて速さで右へ動き始める。動いている空気といい。
静止している空気との境界面の移動する速さをUとする。
ピストンを動かし始めてから時間t経過後には, 境界面はB点まで
到達している。図 (a) は初期の,また図 (b) は時間t(t,くt)経過後の,さらに図 (c) は時間t経過後の,そ
れぞれの時刻におけるピストンの位置 O。→0,→0と境界面の位置 O。→B,→Bとを示している。
はじめO。点から:の距離にあった A。点の空気は時間も経過後にはA点に移動している。その移動距離
は A=| (1)
を断熱圧縮とみなそう。 そのとき, ッを定数, また空気を理想気体として,
A。
B
O」
Bi
t(c).
A
B
A。B である。これは OB 内の空気が一様に圧縮されていることを意味している。この過程
(O,B内の空気の圧力)× (O,B 間の体積)"3 (OB 内の空気の圧力) × (OB 間の体積)
なる関係が成り立つ。ここでは, U>uである場合を考えよう。この場合, 大気圧を P, OB内の空気の圧力
をpとすると,OB 内の空気の圧力は下に与えられた近似式を用いれば, p=
密度をdとすれば, 時間tの間にパイプ内の空気が得た運動量は右向きに(3)]である。さらに,その間に
与えられた力積は右向きに(4)
たがって, 0℃, 1気圧の空気の場合,境界面の移動する速さはU=[ (6)] [m/s]である。さらに,気温が
0℃からわずかに変化してT {℃]になったときの速さは下記の近似式を用いれば, U=U,+ (7)]T (m/s)
で表すことができる。
以上の問題において,(1)~(5) には式を,また (6) および (7) には数値をそれぞれ記せ。
なお,近似計算を行う際には, 微小なy に対する近似式: (1+y)"= 1+ayを用いよ。 また, 数値計算に
は,0℃, 1気圧の空気の密度:1.29 kg/m°, =D1.40, 1気圧=1.01×10° N/m?, 0℃=273 Kを用いよ。
(] となる。また, 大気の
である。これらのことから, 境界面の移動の速さU=[ (5)
を得る。し