(4)もとの食酢のモル濃度が0.720mol/Lということまではわかりますか?
(3)より、10倍に薄めた食酢のモル濃度は0.0720mol/L
今回は、もとの食酢のモル濃度を求めないといけない。
すなわち、10倍濃い濃度を求めるので、0.0720×10=0.720mol/L
まず、言葉の意味から
質量パーセント濃度とは、
溶液の質量に対する溶質の質量の割合
密度[g/mL]とは
溶液1mLの質量[g]
モル濃度とは
溶液1Lあたりに含まれる溶質の物質量
考え方
質量パーセント濃度を求めるということは、溶液の質量に対する溶質の質量の割合がわかればよい。
モル濃度が0.720mol/Lということは、食酢1Lには、0.720molの酢酸が含まれているということ。で、食酢の密度が1.0g/cm^3とは、食酢1cm^2=1mLの質量は1.0gということ。
すなわち、食酢1L(1000mL)は1.0×1000=1.0×10^3[g]ということ。
食酢1Lには、0.720molの酢酸が含まれているということは、酢酸のモル質量は60g/molであることから、食酢1Lには、0.720×60=43.2[g]の酢酸が含まれているということがわかる。
以上より、モル濃度が0.720mol/L(密度が1.0g/cm^3)の食酢
ⅠⅠ
食酢1.0×10^3[g]には43.2[g]の酢酸が含まれている
これで、溶液の質量に対する溶質の質量がわかったので、後は溶液の質量に対する溶質の質量の割合(%)を求めるだけ。式は(43.2/1.0×10^3)×100=4.32%
分からなければ質問してください
何度もすいません。
なぜ今回の場合、食酢は10倍に薄めた、とわかるのですか?
そこを説明してなかったですね。
最初に、モル濃度◻️mol/Lの食酢10.0mLに水を加えて、100mLにしていますよね。
水を加えたときに、溶質(酢酸)の量は変化していないのに、溶液が10倍になっていますよね。
ということは、濃度は10倍に薄まっています。
もしくは、最初に、モル濃度x[mol/L]の食酢10.0mLに水を加えて、100mLにしていますよね。
モル濃度x[mol/L]の食酢10.0mLには、酢酸がx×10.0/1000=0.010x[mol]含まれていますよね。
(x[mol]:1000mL=○mol:10.0mL)
これに、すなわち、モル濃度x[mol/L]の食酢10.0mL=0.010x[mol]/10.0[mL]
水を加えて100mLにしたから、モル濃度の溶液の10.0mLのところが100mLになる。
すなわち、薄めた食酢の濃度は0.010x[mol]/100[mL]=0.10x[mol/L]
もとの濃度がx[mol/L]で、薄めた濃度が0.10x[mol/L]であるから、10倍に薄めた、とわかる。
上から2つ目に送っていただいた解説について質問です。
1cm^2=1mlの質量は1g、というところがわからないです。
何度もすいません🙇
食酢の密度が1.0g/cm^3とは、食酢1cm^2の質量は1.0gということ。
1cm^2=1mLであるから、食酢の密度が1.0g/cm^3とは、食酢1mLの質量は1.0g、とも言い換えることができる。
1cm^2=1mLは決まりです
夜遅くにすいません。
理解しました!
とても丁寧にありがとうございました。
1.0g/cm^3=1cm^2は1g、というのは決まりですか?
はい。決まりです。
というか、単位からわかりますよね。
たとえば、5.0m/sって、1秒あたり5.0m進む、ってことですよね。
1.0g/cm^3とは、溶液1cm^3あたり1.0gということ。
2.0g/cm^3とは、溶液1cm^3あたり2.0gということ。
一応理解はしましたが解説していただけると嬉しいです!