原子というのは、最外殻電子の数が8個になったときに一番安定します。(最外殻電子が1〜7個であるとき、価電子も対応して1〜7個と定義されています。)
Na原子は、価電子が1個=最外殻電子が1個あります。もし、この最外殻電子1個を手放せば、Na原子の最外殻は1つ内側の電子殻になります。(また、電子を1個手放すため、Na原子はNa⁺イオンになります)その電子殻は、すでに8個の電子で満たされているため、結果的にNa⁺の最外殻電子は8個となり、安定します。
つまり、Na原子は電子を1個手放すことで、安定した構造となり、Na⁺イオンになります。
Cl原子は、価電子7個=最外殻電子が7個あります。ここに、電子を1個付け加えると、最外殻電子が8個になり、安定した構造となります。また、Cl原子が電子1個を受け取ることで、Cl⁻イオンになります。
つまり、Cl原子は電子を1個受け取ることで、安定した構造となり、Cl⁻イオンになります。
化学の世界では、原子が電子を手放す/受け取る際には、その電子の受け取り主/送り主が必要となります。
ClとNaは、電子の受け取り主、送り主の関係にあるため、Na原子が電子をCl原子に渡して、Na原子はNa⁺イオンに、Cl原子はCl⁻イオンになります。
この際、+1の電荷を持つNa⁺と-1の電荷を持つCl⁻は、静電気的な引力で引かれ合い、結合します。
このとき、Na⁺とCl⁻は1:1で結合することで、電荷が+-0となり、安定します。
よって、NaとClは1:1のイオン結合をつくります。
丁寧に解説してくださりありがとうございます!☺︎
追記です。原子は最外殻電子8個で1番安定すると書き込みましたが、これは、最外殻がK殻以外となる場合のみで、最外殻がK殻の場合は、最外殻殻電子2個で1番安定します。(そもそもK殻に収容できる電子は2個までなので、それさえ覚えてたらなんとかなります。)