本動詞は、自立語として本来持っている動作、存在、作用を表すものです。
ですが、その動詞が持っている本来の意味を失って、他の単語に補助的に意味を添える用法を持つのが補助動詞です。大袈裟に言えば、助動詞みたいなものです。
「補助動詞は動詞じゃなくて助動詞だ!」という学者さんもいらっしゃいますが、一般的には動詞の仲間として扱われますよ。
例えばですが、
ヤ行下二段活用の「聞こゆ」という動詞には、本動詞、補助動詞の2つの用法があります。
本動詞では、ハ行四段活用「言ふ」の謙譲語として、「申し上げる」「差し上げる」と訳をします。これが、動詞が本来持つ意味になります。
補助動詞となると、〇〇の謙譲語、〇〇の尊敬語、〇〇の丁寧語、のようになりません。今回の本動詞のような、「言ふ」の謙譲語、みたいにならないということです。つまり、動詞本来の意味で訳せないならば、補助動詞になるということですね。
補助動詞の「聞こゆ」では、「お~申し上げる」「お~する」のように訳をします。見てもらうと分かりますが、補助動詞単体では、何を申し上げているのか、何をしているのかが分かりませんよね。
多くの場合、補助動詞の上には、動詞、形容詞、形容動詞、助動詞が来ます。
例えば、
見つけ聞こゆ
のようにカ行下二段活用「見つく」の連用形が上にきて、「お見つけ申し上げる」と訳をします。
「見つける」という意味を持つ動詞に、敬語の意味をプラスする役割があります。なので、補助動詞単体で使われることはないと言っても良いでしょう。
これは形容詞の意味を手助けしてそう、って思ったら補助動詞ですね。
おすすめは、本動詞としての意味と、補助動詞としての意味を先に覚えておいて、
「これは敬語の意味をプラスしてるのか、、?それとも単体として使われてるのか、、?」って感じで見分けるとやりやすいんじゃないかなと思います。問題の解説が必要であればコメント欄に書きますよ!
間違ってたらすみません