EX x2 +1で割ると3x+2余り, x2+x+1で割ると2x+3余るようなxの整式のうちで,次数が最
④38 小のものを求めよ。
HINT 整式を P(x) とし, 割る式x2+1, x2+x+1の積(x2+1)(x2+x+1) で割ったときの割り算の
基本等式 P(x)=(x2+1)(x2+x+1)Q(x)+R(x) に注目する。 P(x) を x2 +1, x2+x+1
で割ったときの余りは, R(x) を x2 +1, x2+x+1 で割ったときの余りにそれぞれ等しい。
整式 P(x) を 4 次式(x2+1)(x2+x+1) で割ったときの商を
Q(x), 余りを R(x) とすると,次の等式が成り立つ。
P(x)=(x2+1)(x2+x+1)Q(x)+R(x) R(x) は 3次以下
P(x) を x2+1, x2+x+1で割ったときの余りは,R(x) を
x2+1, x2+x+1で割ったときの余りにそれぞれ等しいから,
求める整式は R(x) [3次以下の式] である。
R(x) を x2 +1 で割ったときの商は,1次式または定数であり,
条件から R(x)=(x2+1)(ax+b)+3x+2
同様に
R(x)=(x2+x+1)(ax+c) +2x+3
と書ける。よって
(x+1)(ax+b)+3x+2=(x2+x+1)(ax+c)+2x+3
これはxについての恒等式である。
両辺を展開して, 整理すると
ax³ +
bx²+(a+3)x+b+2=ax³+(a+c)x²+(a+c+2)x+c+3
係数を比較してb=a+c, a+3=a+c+2, 6+2=c+3
これを解くと
a=1,b=2,c=1
したがって 求める整式は
R(x)=(x²+1)(x+2)+3x+2=x³+2x²+4x+4
←4次式で割ったときの
余りは, 3次以下の式ま
たは定数。
←3次以下の式 R(x) を
2次式x^2+1で割ったと
きの商は、1次式または
定数。
←係数比較法。