解答

風は気圧の高い方から低い方へ吹きます。気圧、密度、温度の関係については気体の状態方程式と呼ばれる式で表現できます。

P=ρRT
または
PV=mRT

P: 気圧(Pa)
ρ: 密度(g/㎥)
R: 気体定数(287J・K^-1・kg^-1)
T: 気温(K)
V: 体積(㎥)
m: 質量 (g)

この式より、温度が一定なら気圧と密度は比例、気圧が一定なら密度と温度は逆比例するのです。気圧とは言い換えると「1㎡当たりの空気の重さ」のことで、密度とは同じく「1㎥当たりの重さ」のことです。密度と気温が逆比例(反比例)ということは、気温が高いときは密度が小さくなり、密度は気圧に比例するので気圧は低くなります。逆に、気温が低いときは密度が大きくなり、気圧は高くなるのです。

Pの風が吹く季節は冬です。大陸ではシベリア高気圧が卓越し、その上空約5500m付近の寒気は強い時で-40℃以下に達します。冷たい空気は重く、密度が大きいのです。一方で日本海は対馬海流という暖流が流れ、海面温度は約10〜15℃ぐらいで相対的に暖かいのです。暖かい海上の空気は軽く、密度が小さくなり相対的に気圧は下がります。これにより、冬の季節風は大陸から日本海へ北風が吹くという構造になるのです。

またQの風が吹く季節は夏であり、太平洋高気圧が卓越して日本列島付近を覆います。気圧が高い時は密度が大きくなるので、日本海側の方が大陸よりも相対的に気圧が高くなり、夏の季節風は南寄りの風となって日本海側から大陸へ向かうのです。

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