Question

kaki

問2で、操作4の解説のところに「塩基性条件下で硫化水素を通じると白色沈殿が生じる陽イオンとしてはAl³⁺も考えられる」と書いてあり、教科書には「Al³⁺は硫化物の沈殿を生じない」と書いてあるのですが、Al³⁺に硫化水素を加えると沈殿は生じるのでしょうか？また、生じるとしたらその物質は何でしょうか？

の順に行い,それぞれの陽イオンを沈殿A~Cとして分離した。 沈殿A~Cに含まれる陽イ
下線部(b)に関連して, 3種類の陽イオンを含む試料水溶液を用いて, 次の操作1~4をこ
下線部(b)に関連して、3種類の陽場イオンを含む試料水溶液を用いて、, 次の操作1~4をこ
問2
の順に行い,それぞれの陽イオンを沈殿A~Cとして分離した。沈殿A~Cに含まれる陽イ
オンの組合せとして最も適当なものを, 下の①~⑥のうちから一つ選べ。
3
合
場作1 気
試料水溶液に塩酸を加えたが, 沈殿の生成は見られなかった。
操作2 硫化水素を通じたところ黒色沈殿が生じたので、 沈殿Aとろ液aに分離した。
操作3ろ液aを煮沸した。次いで, 少量の硝酸を加えて加熱したのち, 過剰のアンモニア
水を加えたところ赤褐色沈殿が生じたので, 沈殿Bとろ液bに分離した。
操作4 ろ液bに硫化水素を通じたところ白色沈殿が生じたので,沈殿Cをろ別した。
5
沈殿A
沈殿B
沈殿C
定は
のの 改さる
0
S (-lom 90X
Ag"
Cu?+
Fe3+
の
Ag"
3+
Pb?+
3+ 0.0
Pb+
Mn?+
0
rou,にe
1:2
Cu?+
Pb*+
Zn?+
Cu?+
Fe+
Zn?+
A1+
Ag*
Mn?+
1:3

第2問A 問1
(順不同)
2
問2
Re重要例題14,101,141,142
3(5)
問3
4
問題文のポイント…問2より
1塩酸によって沈殿を生成する陽イオンが、
試料水溶液に含まれていないことを読み取
問2 下線部(b)に関連して, 3種類の陽イオンを含む試料水溶液を用いて, 次の操作1~4をこ
の順に行い,それぞれの陽イオンを沈殿A~Cとして分離した。 沈殿A~Cに含まれる陽イ
オンの組合せとして最も適当なものを, 下の0~⑥のうちから一つ選べ。
る。
3
ーニニーニニーー.ー ニーーー- -ーーーーーーーーーーーーュ
操作11試料水溶液に塩酸を加加えたが、 沈殿の生成は見られなかった。-
操作2 硫化水素を通じたところ黒色沈殿が生じたので, 沈殿Aとろ液aに分離した。
操作3 ろ液aを煮沸した。 次いで, 少量の硝酸を加えて加熱したのち, 過剰のアンモニア
水を加えたところ赤褐色沈殿が生じたので, 沈殿Bとろ液bに分離した。
操作4 ろ液bに硫化水素を通じたところ白色沈殿が生じたので, 沈殿Cをろ別した。
解説
と白色沈殿が生じる陽イオンとしては
A+ も考えられる。しかし, 試料水溶
液に Al* が含まれていた場合, 操作3
で白色沈殿が生じるため, この問題の操
作4における沈殿 C に含まれる陽イオ
ンとしては不適である。
よって, 組合せとして最も適当なものは, ⑤。
0 正しい。
2②
正しい。
問1
正しい。
3
の 誤り。「水素化物の沸点は, HF<HCI<HBr<HI
の順に高くなる。」HFは分子間で水素結合を
形成するため, 沸点が非常に高くなる。 その
ため HF の沸点が最も高く, 沸点は
HCI<HBr<HI<HF の順になる。
6 正しい。
6 誤り。「AgF, AgCI, AgBr, AgI は, いずれ
も水に溶けにくい。」
ハロゲン化銀のうち, AgF は水に溶けやすい。
よって, 誤りを含むものは, @, ⑥。
試料水溶液
操作1:HClaq
操作2:HeS(酸性)
沈殿なし
問2 操作1 試料水溶液に塩酸を加えても沈殿がみら
操作3:加熱,HNO3,
NHgaq(過剰)
れないことから, 試料水溶液にAg* と
Pb*+ が含まれていないことがわかる。
操作2 操作1で塩酸を加えているので, 試料水
溶液は操作2の時点で酸性である。酸性
条件下で硫化水素を通じると黒色沈殿が
生じたことから, 試料水溶液にCu?+ が
含まれ, CuS の沈殿が生じたと考えら
P 黒色沈殿
Cu?+
操作4:HS
(塩基性)
赤褐色沈殿
白色沈殿
Fe3+
Zn?*
れる。
0 正しい。
2 誤り。『青銅は,銅とニッケルの合金でさび
にくく丈夫である。」
青銅は銅とスズの合金である。
正しい。
④ 正しい。
6 正しい。
よって, 誤りを含むものは, ②。
問3
操作3 ろ液aを煮沸し, 少量の硝酸を加えたの
ち, 過剰のアンモニア水を加えると赤褐
色沈殿が生じたことから, 試料水溶液に
Fe°+ が含まれ, Fe(OH)。 の沈殿が生じ
たと考えられる。
操作4 操作3でアンモニア水を加えていること
から,ろ液bは塩基性である。塩基性条
件下で硫化水素を通じると白色沈殿が生
じたことから, 試料水溶液に Zn°+ が含
まれ, ZnS の沈殿が生じたと考えられる。
なお, 塩基性条件下で硫化水素を通じる
118 付 編 16章 実践演習(第1回)

Pb*T + 2CI
PbCl2
AgCI白)
PbCle(白)
図18 塩化物の沈殿
硫化物の溶解性 金属の硫化物には, 水に溶け
にくいものがある。金属イオンを含む水溶液に,
注意
塩化鉛(I)
塩化鉛(I) PbCleの沈
殿は熱水に溶ける。
硫化水素 H-S を通じると, 水溶液の性質(酸性,
中性,塩基性)に応じて, 硫化物が沈殿する場合と
沈殿しない場合がある(図19, ©p.174)。
中性,塩基性の水溶液で沈殿
酸性,中性,塩基性の水溶液で沈殿
MnS(淡赤)
ZnS(白)
FeS(黒)
CdS(黄)
PbS(黒)
CuS(黒)
Ag2S(黒)
図19 硫化物の沈殿
Lit, Kt, Ca'+, Nat, Ba'+, Mg"+, Al3+ は硫化物の沈殿を生じない。
注意 硫化物
酸性の条件で, Mn?+, Zn?+, Fe?+を含む水溶液に, それぞれ硫化水素を通じても, 硫化
物の沈殿は得られない。
244 第I章無機物質

無機化学 定性分析