230. 〈分子量 100.0 の有機化合物〉
らできた有機化合物であり,これらの分子量はすべて100.0である。 A, B, C, D の分
化合物 A, B, C, D は炭素数 4つ以上からなる, 炭化水素または炭素、水素、酸素か
式はすべて異なる。 また, 不斉炭素原子をAとBは1つもち, CとDはもたない。
実験 1
次の実験を読み、下の問いに答えよ。 原子量は H=1.0, C=12.0, O=16.0
A,Bは炭酸水素ナトリウム水溶液と反応しなかった。
実験2 5.00mgを完全燃焼させると, 水 3.6mg と二酸化炭素 11.0mg が生成した。
実験3 触媒存在下で, Aに十分な量の水素を反応させたところ, 分子量がAより2.0
増加した不斉炭素原子を2つもつ化合物Eが得られた。 また, Aに臭素水を加え
たところ, 臭素水の色が消失した。
実験4Aを水酸化ナトリウム水溶液中でヨウ素と反応させると、特有のにおいをもつ
黄色沈殿が生じた。
実験 化合物Fは三重結合を2つもつ炭化水素である。触媒存在下で,Fに十分な量
の水素を反応させたところ, Bが得られた。
実験6Dは,6個の原子からなる環をもつ化合物である。 1molのDに十分な量の水
素を触媒存在下で反応させたところ, 水素分子 1molが消費され, 化合物Gが得
られた。Gは不斉炭素原子をもたないことがわかった。 一方,Dに臭素水を加え
ても, 臭素水の色に変化は見られなかった。
実験7D,Gを0.1mol ずつ別々にエーテルに溶解し,それぞれの溶液に十分な量の
ナトリウムを加えたところ,Gの溶液からは水素ガスが 0.05mol発生したが, D
の溶液からは水素ガスは発生しなかった。
実験8 CとGの混合物を加熱したところ, エステル結合をもち分子量が202.0 である
化合物Hが得られた。 Hは不斉炭素原子をもたないことがわかった。 Hに炭酸水
素ナトリウム水溶液を加えたところ, 二酸化炭素が発生した。
(1) A, B, C, D の分子式を書け。
(2) Aには幾何異性体 (シスートランス異性体) は存在しない。 A, B, C, D, H の構造式