✨ ベストアンサー ✨
完了の助動詞「り」「たり」の文法的意味は、完了と存続の2つです。
①完了(~た、~てしまった)
②存続(~ている、~てある)
「たり」は、活用語の連用形に接続します。
「り」は、四段動詞の已然形、サ変動詞の未然形に接続します。「サ未四已り完ちゃん」(さみしいりかちゃん)で覚えると覚えやすいですね。
そして、①と②の見分け方ですが、他の助動詞のように文法的に見分ける方法はありません。なので、ある動作や状態が継続していて、「~ている」と訳すことが出来る場合は存続、そうでない場合は完了という風に見分けます。
bは完了です。副詞の「おほかた」は下に打消の語を伴って、「全く」「いっこうに」と訳せます。今回の打消の語は形クの終止形「なし」です。
「人を行かせて見させるが」の後に続くのが、
「全く会っている人はいない」→適切でない
「全く会った人はいない」→適切
となります。「会う」という動作が継続している訳ではないですよね。
cは存続です。「野の中の丘のようになっている所に」のように訳せます。「丘のようになる」という状態が継続しているからです。
dも存続です。「ただ木が三本だけ立っている」のように訳せます。「三本だけ立つ」という状態が継続しているからです。
eは完了です。「この世を去ろうとする時にこそ、やっと過ぎてしまった時の間違っていたことを知らされるそうだ」みたいな感じでしょうか。昔の過ちについてなので、今それが続いている訳では無いので完了です。(間違えた、という状態が続いている訳ではないからです。)
※「知らされる」は「知る」という動詞があるので受身ではなく自発の訳のつもりです。今になって、〇〇だったことに気づかされる、みたいなニュアンスです。「気づかされる」のは現在ですが、「〇〇だったこと」は既に終わってしまった昔のことですね。
間違っていたらすみません..