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原子の構造を理解するところからはじめましょう。
原子は原子核とそのまわりを回る電子からできています。原子核は、陽子、中性子からなっています。(写真)陽子は+の電気を、電子は-の電気を帯びています。
通常「原子」は陽子と電子を同数(原子番号の数だけ)持っています。例えば、原子番号2番のヘリウム原子は、原子核の中に2個の陽子をもっていて、その周りを2個の電子が飛び回っています。同じ数だけ持っているから原子全体では電気を帯びていません(電気的に中性の状態という)。
陽子は原子核の中にあるので基本的には反応しません。(原子核が壊れる変化を起こす放射性物質もあるが考えない)化学反応は、基本的に電子のやり取りにより生じます。
他の物質がすごく電子を欲しがっていて、自分が他の物質よりも電子を要らないというケースでは、自分の持つ電子を相手にあげて、自分は電子を失うことがあります。例えば、ナトリウムNa原子は11個ずつ陽子と電子を持っていますが、電子を他に1つあげることで自身は1つ失い、電子が10個になることがあります。このとき、陽子(+の電気)の数が電子より1つ多く、電気的に中性な状態が崩れた+1の電気を帯びた状態になります。このようにしてできる+の電気を帯びた状態の粒を「陽イオン」といいます。決して陽子をもらったわけではなく、電子を失うことで陽イオンはできます。特に、Na⁺のように+1の電気を帯びたイオンは「1価の陽イオン」といいます。
逆に、原子番号16番の硫黄Sは、16個ずつ陽子と電子を持っていますが、電子を他から2つもらって18個の電子を持つ状態になることがあります。このとき、陽子に比べて電子が2つ多いので、-2の電気を持つことになります。このような負の電気を帯びた粒は陰イオンといい、S²⁻は2価の陰イオンです。
最低限理解しておくべきところをさらいました。もっと、詳しいことが知りたければコメントしてください。