√5を3√15に、√3を5√15にするために、どういう計算過程を想定されているのかわかりかねるのですが……。
①
そもそも、√5+√3のような左辺しかない式で、「ある数を掛ける」というやり方をしてはダメです。
0.5+0.3 を、「小数点めんどいから10掛けたろ!」って5+3に直してはダメですよね?
本来の答えは0.8なのに、8になってしまい答えが全然違います。
なので、√5と√3に何か掛けたろ!って発想が、そもそもダメです。
√5+√3=x
とか、右辺があったらOKです。その場合、両辺に√15を掛けてみると、
5√3+3√5=√15x です。問題の解決からは更に遠ざかってしまいましたね。
②
では、分数が通分でき、1/5+1/3を3/15+5/15に直していいのはなぜなのか。
これは、「掛け算をしていない」からです。
1/5を3/15にするためになにをしているのかを考えてみてください。分母と分子に同じ3を掛けていますよね。
分母に3を掛けるのは、普通の掛け算です。×3です。
分子に3を掛けるのは、割り算です。×1/3とはすなわち÷3ですからね。
つまり、「×3と÷3を同時に行っている=×1」なので、分数自体の大きさは変わっていないんです。表し方が変わっただけです。
これが、分数が通分できる理由です。
要は「分母と分子に同じ数を掛ける」「分母と分子を同じ数で割る」ができればいいのです。
√5を(3√5)/3と表してもいいです。これは、分母と分子にそれぞれ3を掛けているので、結局同じ数だからです。
√5の分母と分子にそれぞれ√3を掛けて、√15/√3にしてもいいですし、
√3の分母と分子にそれぞれ√5を掛けて、√15/√5にしてもいいです。
分母と分子にそれぞれ√15をかけて、
√5を(5√3)/√15
√3を(3√5)/√15
と表してもいいです。
でも、結局√5と√3という数字は残るので、「ひとつのルートに統一する」ということはできません。
総合すると、√5+√3は、やはりこれ以上計算できない形ということになります。
他の方も同じ内容を回答されていますが、
①では「両辺の全ての数に同じ数を掛ける」
②では「分母と分子に同じ数を掛ける」
という作業が行われていますので、どちらにしても「同じ数」でなければダメですよ。