張り
張
カ
93. 次の文1 ~文4を読み、以下の問いに答えよ。
1
[文1] 自律神経系は交感神経と副交感神経からなり、内臓の運動やホルモンの分泌な
ど. 意思でコントロールできない機能の恒常性を維持している。 交感神経の末端か
らは物質Xが,副交感神経の末端からは物質Yが放出され, 組織や器官に作用す
る。 交感神経が刺激されると、腸のぜん動運動は① (a 強く b弱く), 心臓の拍
動は② (a 速くて強く b 遅くて弱く), 瞳孔は③ (a 大きく b 小さく)なる。 交
感神経と副交感神経は拮抗してはたらく。そのため、副交感神経が刺激されると、
これら腸・心臓・瞳孔には上記と逆の反応が起こる。
自律神経のはたらきを調べるため図1に示すようなマグ
ヌス管(二重ガラスの間に温水を通すことで内部を保温で
きる容器) を用意した。 マグヌス管の内部に,回腸または
心房の一部(以下, 回腸または心房と記す)を糸で上下か
ら引っ張るようにして張力トランスデューサー ( 筋肉の収
縮やし緩を観察する装置) に接続した。 成分やpHが組織
液に近い溶液をマグヌス管内部に静かに入れた。
〔文2] マグヌス管の内部に,回腸を糸で上下から引っ張る
ようにして張力トランスデューサーに接続し,以下のA
~Cの実験を行い,回腸のようすを記録した。その結果,
図2のグラフに示す結果が得られた。 図の縦軸は張力を示している。 最初に張った
糸の張力を基準として, 張力が増せば上向きに、張力が減れば下向きに記録され
る。 横軸は時間経過を示している。 矢印の時点で、 各薬物をマグヌス管内の溶液に
加えた。
アセチルコリン
時間
B
ネオスチグミン
「アセチルコリン
図 2
A 回腸を固定したマグヌス管の溶液に, アセチルコリンを加えた。
B 回腸を固定したマグヌス管の溶液に, ネオスチグミンを加えた後、アセチルコリ
ンを加えた。
C 回腸を固定したマグヌス管の溶液に,アトロピンを加えた後, アセチルコリンを
加えた。
〔3〕 回腸を固定したマグヌス管の溶液に. アセチルコリンのかわりにアドレナリン
を加えると. 図3のグラフに示す結果が得られた。 なお, アドレナリンは、ノルア
ドレナリンと似た構造をしており, 同じような作用を示す。
時間
73
C
アトロピン
アセチルコリン
強力トランスデューサー
=
時間
(1) ビ・ウF-オ
(7) b.c
b,
マグヌス管
388
20
・溶液
一筋肉
図3
渇水
アドレナリン
↓
時間
(③3) ネオスチグミンは,どのようなはたらきをもつ物質か。 次の中から1つ選べ。
お物質X, Yはアセチルコリン、ノルアドレナリンのいずれかである。
(2) アセチルコリン受容体を減少させる物質
(b) アセチルコリンのはたらきを阻害する物質
(4) アトロピンは,どのようなはたらきをもつ物質か。 次の中から1つ選べ。
(c) アセチルコリン分解酵素のはたらきを阻害する物質
(d) アセチルコリン分解酵素のはたらきを促進する物質
(a) アセチルコリン受容体に結合する物質
(b) アセチルコリン受容体を増加させる物質
(c) アセチルコリンのはたらきを促進する物質
ランスデューサーに接続した。 以下のD~Fの実験をそれぞれ行い, 心房のよう
すを記録した。 D の実験では, 図4のDのグラフに示す結果が得られた。
(d) アセチルコリン分解酵素のはたらきを阻害する物質
(文4) 同様に, マグヌス管の内部に, 心房を糸で上下から引っ張るようにして張力ト
E心房を固定したマグヌス管の溶液に, アセチルコリンを加えた。
D心房を固定したマグヌス管の溶液に,何も加えず、そのまま測定を行った
たマグヌス管の溶液に、アドレナリンを加えた。
心を固定したマグヌス管
(ア)
*MM
(1
にある語句のうち,正しいものをそれぞれ選べ
図2と図3のグラフを参考にして,物質XYの名称を答えよ。な
(1) 文章中の ①~③の (
③a
D
ww
時間
力
(H)
時間
時間
(オ)
リード E
(b) アドレナリン
wwwwww
.. lol
M
時間
6
a
93. (1) ①
(①) オーノルアドレナリ
(3)
d.
⑤)心臓の拍動によって張力が変化するから。
()
(c) アトロピン
凄され
図 5
(5) 通常の臓器に刺激も薬物も加えないと 張力を示すグラフの値は変化しない。 実験
Dにおいて, 刺激も薬物も加えずDのようなグラフとなる理由を20字以内で述べ
to
時間
(6) 実験E, F の実験結果を示すグラフを図5の(ア)~(カ)の中からそれぞれ選べ。
(7) 心拍数が低下した患者の心拍数を上げたいとき, その患者に投与すべき薬物を次の
中からすべて選べ。
(a) アセチルコリン
生物へ
(d) ネオスチグミン
[ 16 立命館大改)
巻末総合問題 11
Y-アセチルコリン