日本史
高校生

日本史の格と式とは、修正することを言うのですか?
それとも、修正し終わったものをいうのでしょうか?

回答

格式とは、律令を補足するような法令のことを指します。格は追加法令、式は施行細則です。
律令を「修正した」もの、というのは適切ではありません。律令そのものは、新たな「律令」が編纂されない限り変わらないからです。

今風に例えてみましょう。律令に「遠足のおやつは500円まで」と規定されているとします(例えですよ!)
しかし「バナナはおやつに入るのか、お弁当に入るのか」「税抜500円なのか、税込500円なのか」「修学旅行でもおやつは500円までなのか」といった疑問が当然出てきます。こういった細かなことを規定するのが格式です。
なので「バナナはおやつに入るものとする」「この場合の500円とは、税込である」「修学旅行の場合、おやつは1000円までとする」というのが格式になります。
しかし、時代に即して格式は廃止されたり、新たに発布されたりしました。
例えるなら、「この前まではおやつは税込500円までだったけど、反対意見が多かったから税抜500円に変更ね」という格が出されたりします。

つまり、どれだけ格式が出されても、律令の条文そのものが修正されるわけではありません。修正されるのはあくまで格式です。

シャーク

補足。

ただ、平安時代になると律令はあまり参照されなくなり、格式が法令の中心になっていきます。
律令を新たに作り直すのは大変ですが、格式なら臨機応変に変えられます。平安時代は国内情勢が目まぐるしく変わった時期ですから、格式の方が便利だったわけです。
ゆえに格式は盛んに出されましたが、あんまり出されると「結局、今はどういう決まりなんだっけ?」という混乱が生じてしまいます。
そこで現時点で有効な格式だけをまとめたものが作られました。これが弘仁格式・貞観格式・延喜格式(いわゆる三代格式)です。

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