地理
高校生
解決済み

河岸段丘が調べてもよく分かりません。
易しめに教えてくださいm(*_ _)m
宜しくお願いします。

回答

✨ ベストアンサー ✨

易しめに説明すると長くなりますのでがまんして読んでみてください。
まず自分で図を書いてください。上は空、下は地下、右は山、真ん中は平地、左は海です。ここに山に降った雨が海まで流れていく様子を想像します。
コップを持って立っている人が水を床にこぼした時、水は風がなければ直線的に落下します。その人の目の前に45度の滑り台があったとすれば滑り台までは直線で、滑り台からは45度の傾斜で水は流れ落ち床まで落ちます。障害物があってもなくても水は床まで最短距離で落ちようとするのです。
海水面水準の標高を示す面を浸食基準面といいます。はじめに描いた図に浸食基準面にあたる直線を破線で描いてみましょう。海水面を示す水平の直線を右へ(平地や山の地下に)向かって延長すればいいだけです。山に降った雨も海に向かって最短距離で流れようとします。ですから、地形を下方に浸食しようとしても、浸食基準面よりも低い位置にまで浸食しようとはしません。最短距離にならなくなりますから。偶然滝のような激しい流下が生じて、一時的に浸食基準面よりも深く浸食するということはありえないことではないのですが、最終的に海に流れ着くのだとすればそこに滝壺の池ができて、それが溢れるようにして新しい水流が生じ海に到達しますから、一旦流れが止まった時点で堆積が進んで埋め戻されることになるのです。
では、浸食基準面は常に一定かということを考えてください。大地形(内的営力による地形)を学習したと思いますが、地形は隆起したり沈降したりします。そして気候変動で海水面が上昇したり下降したりもします。つまり浸食基準面は動くのだということを理解してください。
時々とまったりしながらも1万年の間一貫してずーっと隆起し続けている土地だとどうでしょう?河川水による土地の下方浸食は進む一方ですね。沈降し続けていればどうでしょう?いろいろ考えてみましょう。5000年間動いていなかった土地が急激に隆起し、また3000年動かず、また急激に隆起し、また4000年動かずだったらどうでしょう?こういうケースを「断続的な隆起」と表現します。段丘地形は断続的隆起の結果として生まれる地形です。
隆起すれば下方浸食が進む、隆起が止まれば徐々に下方浸食の力が落ちて、堆積が進んだり側方浸食によって谷底平野の幅が広がります。再び隆起すれば、どうなりますか?谷底平野のある部分(中央とは限りません)の、その時に流れている流路の下方に向かって浸食が進んでいくことになります。そこでまた隆起が止まると新しい谷底で平野が形成されていきます。こうして階段状の地形が形成されていきます。2つ目の図として見る方向を変えたものを描いてみるといいと思います。左右に山、中央に谷、その底に河川の流路、上が空、下は地下、そして適当な高さに浸食基準面です。
そんなにうまく隆起したり止まったりするのかと不思議に思うかもしれません。だったら海水面の上昇・下降の方で考えてみてください。地球はこれまで何度も氷河期を経験しています。それはご存知でしょう。今日地球温暖化によって海水面の上昇が生じていることもご存知でしょう。海水も水温によって膨張したり収縮したりするからです(氷河が溶けるという話もありますがそれは主要因ではないと言われています)。氷河期がやってくれば海水面は低く、氷河期が終われば海水面は高くなりますね。地形自体は変動していなくても、海水面が上下することによって結果的に浸食基準面と地面との距離は変化しますので、隆起したり沈降したりするのと同じ結果をもたらすのです。つまり、何度かの氷河期を経験していまに至っているというだけで、どの川の流域に河岸段丘が見られたとしても不思議なことではないのです。お分かりいただけたでしょうか?

のん

とても分かりやすくありがとうございます。
土地が隆起するのも海面が下降するのも
河岸段丘ができる時に起こっていたりするのですね。
疑問が疑問で無くなってスッキリしました。
本当に感謝です。

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