✨ 最佳解答 ✨
観察眼が必要です.
闇雲に計算するのではなく, あるものを作れないか探っていきましょう.
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傾きと切片の比較をするところまでは大丈夫です.
傾きについてe^p=ae^aq⇔e^(p-aq)=a
切片について(1-p)e^p=(1-aq)e^aq⇔e^(p-aq)=(1-aq)/(1-p)
まとめると
e^(p-aq)=a=(1-aq)/(1-p)
後ろの式について整理すると
a(1-p)=(1-aq)
⇔a-ap-1=-aq
⇔p-aq=-ap+a+p-1 [冪乗部を作る]
⇔p-aq=(a-1)(1-p) [a>1なので(a-1)を前に出す]
これを前の式に代入すると
e^{(a-1)(1-p)}=a
自然対数をとると
(a-1)(1-p)=log(a)⇔1-p=log(a)/(a-1)⇔p=1-{log(a)/(a-1)}
一方, a(1-p)=(1-aq)から
q=(1/a)-(1-p)=(1/a)-{log(a)/(a-1)}
と求まります.
[訂正] (1)で以下の考察が必要なので付け加えて読んでください.
(1-p)e^(p-aq)=a=(1-aq)
でp=1を仮定すると1-aq=0⇔q=1/aとなります.
このときa=e^(p-aq)=e^(1-a*(1/a))=1となってa>1と矛盾します.
したがって1-p≠0としてよいわけです.
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y=e^xの原点を通る接線がy=exであることを知っていれば, それほど驚く事実でもないでしょう.
返信ありがどうございます。解答が見づらいと反省しています。自分の解答のlogを取るところが間違っているような気がしますので、見てくれませんか?
その方法だとyuki12さんが投稿していた解答が参考になると思います.
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e^p=ae^aq
自然対数をとると
log(e^p)=log(ae^aq)
⇔p=log(a)+aq [対数計算を間違えています. log(ab)=log(a)+log(b), ここではb=e^aq]
⇔p-aq=log(a)を得ます.
一方, (1-p)e^p=(1-aq)e^aq [1-p, 1-aqの正負が分からないので単純に対数はとれません.]
ここでe^p=ae^aqを利用すると [そこで指数項を揃えてみます.]
a(1-p)^aq=(1-aq)e^aq
⇔{a(1-p)-(1-aq)}e^aq=0 [指数関数は常に正です. だから一つに揃えると都合がいいわけです.]
e^aq>0なので
a(1-p)-(1-aq)=0⇔p-q=1-(1/a)
これでp, qに関する連立方程式が出来ました. 単純なので, すぐにp, qを得られるはずです.
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この問題ではa>1があるので楽に処理が出来ました.
対数をとるのは底や真数条件に気を配る必要があるのでかなり注意が必要です.
指数のみで処理するか, 上のような見極めがしっかり出来て計算を進めるか, 観察眼が大事なわけです.
[アドバイス]
たくさんの問題を解くためにラフに書いているのならいいですが, 全体的に説明が不足しています.
たとえば
「曲線y=e^xの点Pにおける接線はy=e^p(x-p)+e^p, また曲線y=e^axの点Qにおける接線はy=ae^(aq)(x-q)+e^(aq)である.
この2つの接線は2つの曲線の共通接線を表すので, お互いの(各々の)傾きとy切片は一致する.
したがってe^p=ae^(aq), (1-p)e^p=(1-aq)e^aqが成り立つ.」
のように, 文章でしっかり論理関係を表現出来るようにしましょう.
採点者は「答案に書かれていることのみ」で判断するので, 式の羅列だと意図を勘違いされ, そこで採点打ち切り[重大な論理破綻]にされても文句は言えません.
文章だと, 私はこれだけ分かっている, これだけ進んだ[点数は進捗状況で与えられます]ということ, 特に論理的な理解が明確になります.
採点する側としては, この人はここで少し勘違いしたけど, それから先はしっかり理解しているようだ, と文章なら判断できます.
したがって全体を見てもらえることになるので得点にも差が出てきます.
普段からきっちり心掛けていないと筋の通った明快な答案は書けないので, これからは気を付けてみましょう.
返信ありがとうございます。実は現在大学一回生で、採点されないから結構論述をめんどくさがって書いてました。院まで行くつもりなので、論述はしっかり書いた方がいいですかね?
もちろんしっかり書くべきです. 水準以上の大学だと, そうでなければ生き残れないはずです.
学部1年目は嫌でも大学のレポート地獄があなたを鍛えてくれます.
理学系なら, 演習の授業で前へ出て, 問題解説する機会が数回あります. その時に一種の洗礼を浴びせる教官もいます.
中にはありえない人格の持ち主もいますが, 叱責の中に含まれる裏の意味をよく考えてみてください[ツンデレと思えばいいかな?].
妥協して期末試験でいい加減な答案を出すと, 最初の学期の成績が恐ろしいことになります. これは忠告として聞いてください.
専門課程1年目ぐらいまでは知識を増やすより, その学問での基礎的な考え方を徹底的に身につけることを心掛けてください.
指定された教科書が難しいと思えたら, 少しやさしそうな本を副読する, やさしめの演習書で慣れてから戻るといいでしょう.
そうすれば成績も院試の準備もうまくいっているはずです.
[補遺] 必要ないかもしれませんが, 付け加えておきます.
(2) そのままp+q>0を示すのはしんどいので同値変形します.
p+q=1+(1/a)-2{log(a)/(a-1)}>0
⇔(a+1)(a-1)>2alog(a)
⇔a^2-2aloga-1>0となります.
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[解答例]
関数f(x)=x^2-2xlogx-1のx>1における増減を調べる.
まずf'(x)=2x-2logx-2, f''(x)=2-(2/x)
x>1で2/x<2⇔2-(2/x)>0なのでf''(x)>f''(1)=0
したがってf'(x)はこの区間で狭義単調増加関数でf'(x)>f'(1)=0がいえる.
すなわちf(x)もこの区間で狭義単調増加関数だからf(x)>f(1)=0.
以上からa>1においてa^2-2aloga-1>0
⇔(a+1)(a-1)>2aloga⇔1+(1/a)-2{log(a)/(a-1)}>0
⇔p+q>0と同値変形できるから主張は示された.
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質的には理学部数学科向けの問題です.
このレベルの問題はいきなり答案を書くのではなく, 草稿用紙で構想を練り, 下書きしましょう.
筋道がきっちりした解答でないと, 採点者に悪印象を与えます[特にスパゲッティコードのようなものは困ります].