🔶共晶点(きょうしょうてん)とは?
共晶点とは、「特定の割合で混合された複数の物質が、同時に固体になることができる温度と組成」のことを指します。
図の説明に沿って、もう少し具体的に見ていきましょう。
🔍図の読み取り:共晶点の部分(D′→E′)
右側の曲線は不純物が溶けている水溶液の冷却曲線です。
C′→D′:この間で「水が氷に変わる」=凝固が始まる部分です。
D′→E′:ここが「共晶点」にあたる部分で、
👉「析出した氷(純粋な固体)と析出した溶質(不純物)が同時に現れる温度と時間帯」です。
🔬どういう状態?
共晶点では、以下のようなことが同時に起こります:
溶液から**純粋な氷(水)**が析出する(固体になる)
同時に、溶質(たとえば塩など)も結晶として析出する
これらが一定の割合で同時に存在しながら固まっていく
つまり、共晶点では「固体の氷」+「固体の溶質」+「液体(残りの溶液)」が共存するという、特殊な状態です。
💡ポイントのまとめ
用語 意味
共晶点 固体の氷と固体の溶質が同時に析出する温度・組成の点
共晶混合物 共晶点でできる、特定比率の固体同士の混合物
凝固点降下 不純物があることで、純水よりも凝固温度が下がる現象(T₁→T₃)
共晶点が一定温度となっているのはなぜですか...?