✨ 最佳解答 ✨
_液体酸素にぶち込めば、大抵の物は酸化されます。温度が低くても、です。
_温度とは、化学反応の速度を速め、また、化学反応為に超えなければならない山を歩く為のエネルギー食糧な訳です。
_イメージとして喩えると、温度を上げる、と言う事は、スーパー・マリオになって高くジャンプ出来る(高い山を超える事が出来る)、と言う事です。
_反応がどっちに進むか、は、標高に相当します。
_今回は、酸化銅(Ⅰ)が地面で、酸化銅(Ⅱ)が建物とか、空中に浮いたフロアとか階段とか、だったので、標高が低い酸化銅(Ⅰ)になったのです。詰まり、酸化銅(Ⅰ)と酸化銅(Ⅱ)との
、どっちがエネルギー準位が低く、より安定なのか、と言うのが、どちらに反応が進むのか、の違いなのです。
_但し、酸化銅(Ⅰ)の方が酸化銅(Ⅱ)よりもエネルギー準位が低く、より安定なのは、温度が概ね1000℃以上と言う条件の時です。
_数百℃の条件では、酸化銅(Ⅱ)の方が酸化銅(Ⅰ)よりもエネルギー準位が低く、より安定になります。
_ですから、酸化銅(Ⅰ)になった後、急激に冷却して山登り出来ない様にしないと、また、酸化銅(Ⅱ)に戻ってしまいます。
_温度が概ね1000℃以上と言う条件での山登りが富士山レベルであるとすると、数百℃での山登りは高尾山レベルだからです。高尾山なら、ノーマル・マリオでもジャンプで超えられます。
_反応の方向に依って超えなければならない山の高さは変わって来ますし、反応時の条件に依って、反応前・反応後の地面とかフロアとかの標高(エネルギー準位)が変わって来ます。
_ですから、イオン化傾向は、直接には関係ありません。条件に依って、反応の進む方向が変わるからです。
_何故、同じ物質なのに、エネルギー準位が条件に依って変わってしまうのか、と言うと、通常はK殻・L殻・M殻と内側から埋まって行く電子の一部がより外側の殻の軌道に移るからです。この時にも山登りが必要です。
_普段、中高で習っているのは、(主に)基底状態と言って、その物質が一番安定した状態での化学です。超高温にしたり、物質に依っては光を当てたりすると、山登りをして、全ての条件を考えると、2番目に安定な状態、3番目に安定な状態、の準安定状態である励起状態になります。
_そして、限られた特定の条件では、励起状態がある程度安定になります。
_構造ではなく、状態(state)。構造と言うと、原子結合の結び付きになる。
_それから、高跳びの様に一回バーを越えないと、向こうへ行けない。
_超高温とかの、特別な状況を与えない限り、状態(state)は物質毎の一番下の基底状態にある。だから、基本的には中高では基底状態の化学を学ぶ。
_(通常の明るさの)光を当てて励起状態になるのは、極めて限られた物質だけ。
なるほど!
つまり
反応の方向はそれぞれの物質のエネルギーの標高によって決まって、
それぞれの物質の標高は構造によるという事ですね。そして温度ごとに構造が変わると。
丁寧でわかりやすい解説、ありがとうございました。