✨ 最佳解答 ✨
『気象予報士のための最新天気予報用語集』という本によれば、移動性高気圧とは次の様なものと定義されています。
ーーシベリア高気圧や亜熱帯高気圧のように、長い間ほぼ同じ場所に存在する高気圧に対して、二つの低気圧の間にあって移動していく数千km程度の規模の高気圧がある。これを移動性高気圧という。温帯高・低気圧と纏めて呼ぶことがある。日本付近ではおもに春秋に現れる。上層の偏西風波動の中の気圧の尾根に対応するもので、1日に1000km程度の速さで東進する。この高気圧に覆われると、その南縁を除いて一般に乾燥し晴天になる。
分かりやすいように、シベリア高気圧、太平洋高気圧、移動性高気圧の例を、実際の気象庁の天気図から引用したものを私の解説をつけて掲載します。質問の画像にある高気圧は、楕円形の高気圧が日本列島を覆っていますが、それとなるべく近いものを気象庁のHPから探してみました。画像の例は移動速度、方向の情報はありませんが、移動性高気圧が日本列島を横断する時は、私が引用した天気図の例のような気圧配置になることが多いです。
一方、シベリア高気圧は冬季、太平洋高気圧は夏季き見られる停滞性の高気圧です。引用した天気図で気圧配置をイメージしてください。シベリア高気圧は、現在がちょうど冬場なので、普段の天気予報でその隆盛が確認できると思います。
高気圧と一口に言っても、夏季に勢力を増すチベット高気圧、オホーツク海に発生し東北地方太平洋側や関東地方に悪天をもたらすオホーツク海高気圧など、様々なものがあります。全ての高気圧が移動性高気圧となるわけではなく、それぞれに生成要因や季節的な要因があり、その性質は全て異なるものと理解してください。
お話は難しかったでしょうか。
気圧配置は色々な事例を見比べながら考えると分かりやすくなると思います。
他に質問がございましたら、どうぞ。
あお。さん
まず、回答をご覧頂き、ありがとうございます。
天気図に移動速度と方向の情報が書かれていれば、それが頼りになります。よくある形として、質問の画像や引用した気象庁の天気図のように、等圧線が閉じていて日本列島を覆うような比較的大きい高気圧は移動性高気圧と言えるでしょう。
また、本から参照した定義によれば、移動性高気圧の規模は数千kmに及ぶとあります。距離について言うと、地図上の緯度10度分はおよそ1100kmです。つまり、移動性高気圧を別の言い方で表現するなら、文字通り一定の速度で移動し、その大きさが距離にして緯度10度分(約1100km)以上ある閉じた等圧線で示される高気圧の領域の事と言えそうです。あまりに小さい高気圧は、東寄りに進んでも、この場合移動性高気圧とは呼ばないということになりますね。
天気図から確認するのであれば、実況天気図だけでなく、複数の予想天気図を参照して対象の高気圧の位置変化を推察しますが、これはやや高度な判断です。季節で考えるなら、冬季はシベリア高気圧が、夏季は太平洋高気圧が卓越します。高気圧が張り出してくる位置、季節を考慮して総合的に判断します。その他様々な資料を参照して総合的に判断するのが基本です。
質問の画像にある高気圧を一つの見本として、日々の天気図を読んでいけば移動性高気圧を見極めることができると思います。その際、予報士さんの解説や天気予報の解説を合わせて読むと、理解が進むと思いますよ。
丁寧にご説明頂き本当にありがとうございました🙇♀️わかりました!
丁寧にご説明頂きありがとうございます🙇♀️
移動性高気圧を見つけるときのポイントなどありますか??高気圧が書かれているのを見てもどれが移動性高気圧なのか分からなくて。。