解答

✨ 最佳解答 ✨

条件付き確率を理解するためには、先ず確率をある程度確認しておく必要があります。
確率とは、一言でいえば「起こりやすさを示した割合」のようなものです。そして、割合というからには、部分÷全体という基本的な定義式はここでも通用することとなります。

例えば本問において、P(A∩B)とは、「最初の玉が赤であり、2番目の玉が白である確率」です。この「部分」に相当するのが、「最初の玉が赤であり、2番目の玉が白であるような全ての取り出し方の通り数」であることは明白です。一方、あまり意識されていませんが、「全体」に相当するのは「袋の中から最初の玉を取りだし、次に2番目の玉を取り出す全ての取り出し方の通り数」となっています。

ここで、確率におけるもう1つの重要な考え方があります。それは、「同じものでも区別する」ということです。すなわち、この袋の中の赤玉が外から見たら全く見分けのつかないものであったとしても、この赤玉を別のものとして数える(たとえば、番号を1から6まで振る)こととするので、最初に取りだした玉が赤の1だった場合と、赤の2だった場合は別の取り出し方として考える、ということです。

以上より、上のP(A∩B)は、「部分」が6C1(赤玉を1個取り出す通り数)×4C1(白玉を1個取り出す通り数)=24、「全体」が10P2(2つの玉を、順番を区別して取り出す通り数、または10×9としても構いません。この場合は最初に取り出す玉が10通り、それぞれにつき2番目の玉は残りの9個から選ぶので9通り、と解釈すれば良いです)=90となりますから、この確率は24/90=4/15となるわけです。

さて、条件付き確率の本質は、「全体を絞る」です。つまり、今まで見てきた確率の、「全体」の部分を書き換えてしまう、というのが条件付き確率の意味と捉えてOKです。

具体的に、PA(B)を考えてみましょう。このとき、条件として「A」が与えられていますから、求める確率の「全体」は「Aが起こった確率」、すなわちP(A)となります。そこで、次に「部分」ですが、「Bの起こる確率」というのを、Aが起こった前提で考えている訳ですから、実際にここで起きているのはA∩Bということになります。ですから、部分に相当するのはP(A∩B)です。よって、条件付き確率PA(B)の定義はP(A∩B)/P(A)となるわけです。(続く)

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(続き)
逆にこのとき、P(A∩B)=P(A)×PA(B)となることは直ちに分かります。実際、上で求めたP(A∩B)と、解答およびP(A)=6/10=3/5から出てくる値が一致することを確認してください。

さて、条件付き確率の求め方は以上ですが、今回の場合は、その問題の特殊性から、定義式を振り回す必要がありません。(1)では、最初に赤玉が出ている前提なので、袋の中には白4つ、赤5つの計9つの玉が入っていることになります。この中から白を取り出す確率を知りたいのですから、4/9がそのまま答えとなります。

(2)に関しては、PA(¬B)(※都合上 ̄は文字と同時に出せませんので、同じ否定を意味する¬で代用します)とは、Aが起こった前提でBが起こらなかった、ということですから、(1)と同じ状況で2回目に赤玉が出た、つまり5/9として瞬時に求められるわけです。

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さらに(3)は、P¬A(B)ですから、Aが起こらなかった前提でBが起きた、つまり1回目に白玉が出てしまって、2回目に白玉が出た訳ですから、1回目が終わった時に白玉3つ、赤玉6つの計9つとなっています。ですから、求める答えは3/9、すなわち1/3となります。

(4)も同様に、(3)の状況で白玉が2回目に出なかったわけですから、6/9=2/3が答えとなります。

なお、確率は全て合わせると1になりますから、Aが起きた前提での(1)と(2)を足せば1となることも、「Aが起きたことが全体になっている」ことを考えれば納得出来るでしょう。(3)と(4)を合わせて1となることも同様です。

長文失礼しました。何か質問等あればコメントしてください

ふゆ

丁寧に教えてくださり本当にありがとうございます!とてもわかりやすかったです。テスト頑張ります!!

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