反応が進行するためには、まず反応物同士が衝突する必要があります。しかし、衝突すれば必ず反応が進行するとは限りません。
反応が進行するためには、古い結合が切れやすい状態となる必要があり、これによって新しい結合の形成が始まります。
この時の、新しい結合が敬され始めた状態のことを〈活性錯体〉といい、活性錯体になるのに必要な最小のエネルギーを〈活性化エネルギー〉といいます。
つまり、反応が進行するためには、衝突した各反応物質粒子が持つエネルギーの合計が、活性化エネルギーを超えている必要がある、ということです。
反応する物質は、その環境下である程度安定です。つまり、物質そのものには余剰のエネルギーがほとんどありません。しかし、活性錯体のような中間生成体というのは多くの場合反応する物質よりもエネルギー的に不安定(エネルギーが必要)です。そのため余剰なエネルギーを必要とする場合が多く、エネルギーは一時的に高い状態になる必要があります。
ただ、活性錯体のような中間生成体のエネルギーが安定(エネルギーが低い)場合ももちろんあります。それはどういうものかというと、こちらからエネルギーを与えなくても自発的に反応が進んでしまう反応です。例えば、黄リンの空気中における自然発火やNaOHの潮解性などのように、自発的に反応が進んでしまう反応がそれにあたります。
日本の高校化学の教科書では、常にエネルギーの視点で化学反応を見ることはせず、燃焼熱付近でしかエネルギーを考えないという部分に課題があり、数年後からは教科書の内容が変わることになっています。けーたさんの質問の視点は非常に鋭い優れている部分があります。ぜひこれからも頑張ってください。
では、反応が起こるためにはなぜエネルギーは高い状態になる必要があるのですか?