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患者 47 ヒトの拡散に関する次の文章を読み、以下の問いに答えよ。
現生人類の共通の祖先がいつ頃アフリカで誕生し,各大陸へ拡散したかを推定する
ため,各大陸の現生人類 (ヨーロッパ人, 東アジア人, アフリカ人)とアフリカ大陸内
の2地域 (カメルーンとガーナ)に生息するチンパンジーのミトコンドリアDNAの塩
基置換数を比較した。 現生人類とチンパンジーのミトコンドリアDNA は,約16500
塩基対の環状 DNA で, 遺伝子が連続して並ぶコード領域 (約16000 塩基対) と,非コ
ード領域 (約500 塩基対) からなる。 表は各領域における塩基置換数を示す。
THER
ヨーロッパ人
東アジア人
コード領域の比較
|アフリカ人
チンパンジー
(カメルーン)
チンパンジー チンパンジー
(カメルーン) (ガーナ)
1288
1277
1300
1291
1294
1280
414
(1) 表から求めた100 塩基対当たりの塩基置換数に基づいて、 非コード領域をコード
領域と比べた次の文の空欄に当てはまる語の組み合わせとして最も適切なものを,
あとの①~⑤から選べ。
東アジア人 アフリカ人
38
72
80
非コード領域の比較
東アジア人 アフリカ人|
10
リード C
21
25
チンパンジー チンパンジー
(カメルーン) (ガーナ)
146
151
146 ht
149
153
152
88
塩基の置換が蓄積 (a),分子進化の速度が(
① (a) しやすく (b) 小さい
② (a) しやすく (b) 大きい
④ (a) しにくく (b) 大きい
500万年前
③ (a) しにくく (b) 小さい
⑤ (a) する程度は等しく (b) 等しい
(2) 図のように, 現生人類とチンパンジー (カメル
レーン) が共通祖先から分岐した時期を500万年
前としたとき,現生人類が共通祖先から分岐し
た時期として最も近い値を、次の①~⑤から選
べ。 ただし, 分子時計の考え方に基づき, 計算
には表のコード領域での塩基置換数を用いる。
① 15万年前 ② 30万年前 ③60万年前 ④90万年前
(3) 表のコード領域の塩基置換数を用い, 2地域のチンパンジーが共通祖先から分岐
した時期を推定して (2)の時期と比較した結果をもとに, チンパンジーと現生人類
のそれぞれの種内での遺伝的多様性を比べた次の文章の空欄に当てはまる文の組
み合わせとして最も適切なものを,あとの① ~ ⑤から選べ。
⑤ 120万年前
2 地域のチンパンジーが共通祖先から分岐した時期は、 現生人類のそれ (a)
ので、遺伝的多様性はチンパンジー (b)。
① (a)より新しい (b) のほうが大きい ② (a) より古い (b) のほうが大きい
ヨーロッパ人 |
東アジア人
アフリカ人
チンパンジー
(カメルーン)
現生人類
第1章
生物の進化③