基本例題 6 分子進化
図は,表のアミノ酸の違いの数からA~Dの系統関係を推定し
て描いた系統樹である。XからA~Dまでの進化的距離は等しく,
化石を用いた研究から, BとC が 2.0 × 107 年前に分岐したことが
わかっている。次の値を計算し,有効数字2桁で答えよ。
解説動画
全口
生物種 A B. C D
A
38
表は、4種の生物種 A~D で共通して存在するタンパク質Pのアミノ
酸配列を比較し, それぞれの間で異なっている
アミノ酸の数を示したものである。 この違いは,
A~Dの共通祖先Xがもっていたタンパク質P
の遺伝子が長い時間を経過する間に変化し,そ
の結果,アミノ酸配列にも違いが生じたことを
示している。
B
C3688
34
19
17
C
D
B
(1) このタンパク質Pを構成するアミノ酸1つが変化するのにかか
る時間は何年か。
C
(2) A~D が共通祖先 X から分岐したのは今から何年前と推定されるか。
指針 (1) アミノ酸が異なっている数と分岐後の年数が比例すると考える。 BとCのアミノ
酸の違いが8つなので, 2.0 × 10年前に分岐後,それぞれ4つずつ変化したと考
えると1つ変化するのにかかる時間は, (2.0 × 107 ) ÷ 4 = 0.5 × 107 = 5.0 × 10°
(2) 表より, AとB・C・D の間では平均 (38+36 +34) + 3 = 36か所違う。 よって,
分岐後それぞれ36÷2=18か所ずつ変化したと考えられ, (1) より, 1つ変化する
のに 5.0 × 10° 年かかる。 したがって, 18個では 5.0 × 10° × 18 = 9.0 x 10
解答 (1) 5.0 × 10°年
(2)90 × 10年前