基本例 3 分数関数のグラフと直線の共有点,分数不等式
(1) 関数 y= 2
(2) 不等式
指針 (1)
解答
x+3 のグラフと直線y=x+4の共有点の座標を求めよ。
<x+4 を解け。
2
x+3
y=
共有点実数解 すなわち、分数関数の式と直線の式からyを消去した
2
x+3
方程式
(2) 不等式 f(x) <g(x) の解
⇔y=f(x) のグラフがy=g(x)のグラフより下側にあ
るようなxの値の範囲
2
x+3
(1) ①, ② から
=x+4の実数解が共有点のx座標である。
①, y=x+4
グラフを利用して解を求める。
なお,分数式を含む方程式・不等式を 分数方程式・分数不等式 という。分数方程式・
分数不等式では,(分母)≠0) というかくれた条件にも注意が必要である。
CHART 分数不等式の解グラフの上下関係から判断
2
x+3
両辺に x+3を掛けて
=x+4
2=(x+4)(x+3)
整理して x2+7x+10=0
ゆえに
(x+2)(x+5)=0
よって
②から
② とする。
x=-2,-5
x=-2のときy=2,
x=-5のときy=-1
したがって, 共有点の座標は
(2) 関数 ① のグラフが直線 ② の
下側にあるようなxの値の範
囲は,右の図から
-5<x<-3, -2<x
注意 グラフを利用しないで,代
数的に解くこともできる。この
方法は次ページで学習する。
-4
-5
1 YA
-3 -20
4
2
基本 1
y=g(x)
(-2,2), (-5, -1)
(1)
y
X
y=f(x)
5
<yを消去。
2次方程式に帰着される
[ただし, (分母)≠0 す
なわち x≠-3という条
件がかくれている]。
x=-2. -5は
2
x+3
分母を0としないから、
方程式
2
x+3
解である。
(1) のグラフを利用。
=x+4の
の共有点の座標を求めよ。
1
章
① 分数関数・無理関数
<xキー3に要注意!
x=-3 は, 関数 ① の定
義域に含まれない (つま
り, グラフが存在しない)。