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109 導関数の定義
びばん
(1)(x)のx=1における微分係数が存在するとき,lim
(1), f'(1) で表せ.
f(x)-x³f(1)
(2)f(x)=x2 のとき,定義に基づいて導関数 f(x) を求めよ.
x-1
を
( 明治大 / 佐賀大)
(解答
f(x)-xf(1)
(1) lim-
x→1 x-1
=
=lim
f(x)-f(1)xf(1)+f(1)
| f(x)=(1) x³-1. f(1) = lim
→1 x-1
=lim-
x→1
f(1) f (1) は打ち消される
|f(x) = f(1) = (x-1)(x²+x+1). (1)
x-1
f(x)-f(1) -lim(x2+x+1).f(1)
x-1
x→1
=f'(1)-(1+1+1)f(1)
=f'(1)-3f(1)
このときを x+h とすると, f(x+h)=(x+h)2 である
(2) f(x)=x2 のとき,
000023
f(x+h)-f(x)
(x+h)2-x2
2xh+h2
f'(x)=lim
=lim
-=lim
-=lim(2x+h)=2x
ん→0
h
h→0
h
h→0
h
h→0
解説講義)
f(b)-f(a)
xがαから6まで変化するときの平均変化率は
であり、 微分係数 f(a)はこの
b-a
f'(1)=lim
式でb を αに近づけたときの極限で,f'(a)=lim-
f(b)-f(1)
f(b)-f(a)
b-a b-a
・・・① である. ここでα=1にすると,
b 1 b-1
であり, b をxに書きかえるとf' (1)=lim-
*→1 x-1
f(x)-f(1)
となる.(1)では
これを用いた.なお, 微分係数の定義である① は, b=a+hと置きかえて
f(a)= lim-
f(a+h)-f(a)...② と書かれることも多い
h→0
h
②でαをxに書きかえると導関数 f(x) の定義になる.つまり, f'(x)=limf(x+h)-f(x)
である.
h→0
h
(2)では「定義に基づいて f'(x) を求めよ」と要求されているから、この定義を用いて計算
していないものは0点である.ただし, 微分する (導関数を求める)ときに、毎回このような
計算をしていたら大変である.そこで, n=1, 2, 3, に対して,
f(x)=x" のとき,f(x)=x1
ということを「公式」として,単に微分するだけのときは,「f(x)=x2 のとき,f(x)=2x」と
アッサリやればよい.
文系
数学の必勝ポイント・
導関数f'(x)の定義
関数 f(x) に対して,導関数f(x) == lim
f(x+h)-f(x)
である
h