例えば
①Many animals die soon after giving birth
多くの動物は子孫を残したあとすぐ死ぬ
②Many of the animals died soon after giving birth
その動物の多くは、子孫を残したあとすぐ死んだ
という文を考えてみてください。
特に主語に着目してください。
①は「多くの動物」というふうに、漠然とたくさんと言っています。不特定多数の動物、ということです。
②は「その動物の多く」ですから、特定の複数の動物のうちの多く、ということです。10中8・9なのか、100中80・90なのか、数は状況によりまちまちだろうけど、割合的に多くの、ということです。
②のような場合、[割合] of [範囲] という形で、
[範囲]の部分には、特定された名詞 が入るのです。
many of animals だと、
animalsは不特定の複数の「動物」と言っていますから、10なのか100なのか1000なのか分かりません(だから普通はこの言い方をしない)
けど
many of the animals なら、
the animals その動物 と言ってるくらいなのだから、
その動物が何匹いるかは、この文を発話した人はわかっているはずです。「特定された」とはこういうことです。
同じように
many of us・many of you(あなた"たち" 複数形)・many of them など代名詞も「特定された名詞」です。
「私たち」というとき、誰が「私たち」に含まれるかはわかっているはずでしょう?
「あなたたち」「彼ら・彼女ら・それら」でも同じことです。
そしてallの場合は、
①の不特定の名詞を続けるときにはmanyの例文と同じように all 名詞 という語順になります。
ところが②の場合は
all of [範囲] ←範囲 は特定された名詞
という形はあんまりつかわなくて
all [範囲] というふうにofを付けない形が普通なのです。
All the classmates knew that the Earth is round.
→正しい
All of the classmates knew that the Earth is round.
→文法的には一応正しいけど、あんまり言わない
ちなみになぜofを省略するかですが
ちゃんと調べたわけじゃないけど
all って「全体」だから、何かの一部とか割合をイメージさせるofっていうのが変な感じがする
ということを聞いた覚えがある…
(あんまり自信がありませんので参考程度に)
それと、代名詞を使う場合は、普通の名詞ともさらに違くて
All they knew that the Earth is round.
All them knew that the Earth is round.
→文法的に×。これは誤りです。
All of them knew that the Earth is round.
→これは正しい。
さらに
They all knew that the Earth is round.
→これも正しいのです。
[代名詞]のうち全て というときの言い方は
名詞とは別に理解する必要があります。
補足です
>the animals その動物 と言ってるくらいなのだから、
>その動物が何匹いるかは、この文を発話した人はわかっているはずです。
「何匹いるか」と書いたけど、動物の数だけじゃなくて、
要は「その動物」とは何を指しているか
話者はわかっているはずだということです