(1) 2 (2) B モデル 1 C モデル:2 (3) 3
解説 (1) Aモデルの半保存的複製の場合、n回目の分裂でできるDNAの割合はアイウ
エ:オ= (226-1-1):0:1:00 と示される。 分裂5回目のDNAの分布とその割合
は,
45
ア:イ:ウ:エ:オ= (265-1-1):0:1:0:0=15:01:00 となる。
本問では, DNA の割合の合計を100%としているので,アの割合は,
15.
100% × = 93.75% となる。
16
同様に,ウの割合は,
1
100% × = 6.25% となる。
16
したがって, ア: イ: ウ:エ:オ= 93.75% : 0:6.25%:00となるので、②が
正解である。
(2) DNAの複製モデルとしては, A モデル (半保存的複製モデル), B モデル (保存的複製モ
デル), C モデル (分散的複製モデル) が考えられた。 それぞれのモデルについて IN
のみをもつ2本鎖DNAをもつ大腸菌を'Nの培地で培養するとどうなるかを考える。
Bモデルでは, 1回目の分裂により, "Nのヌクレオチド鎖のみからなる軽い DNA
が1本と 'Nのヌクレオチド鎖のみからなる重い DNA が 1本できるため, DNA の重
さと割合はア:イ:ウ:エ:オ=50% : 0% 0% : 0% 50%となる。この時点で,
実験 Iの結果と異なるため, B モデルは1回目の分裂の結果で否定される。
Cモデルでは, 1回目の分裂でもとのDNAである "Nのヌクレオチド鎖と '4Nのヌ
クレオチド鎖が, モザイク状につなぎ合わされて複製された2本のDNAになる。 こ
の場合, DNA がちょうど半分ずつ部分的に複製される可能性があるので、 1回目の分
裂ではCモデルを否定できない。 しかし、 2回目以降の分裂では, "Nからなる部分
"Nからなる部分が混在することになるため, "Nのヌクレオチド鎖のみからなる
軽い DNA が生じる可能性はきわめて低い。 したがって, C モデルは2回目の分裂の
結果で否定される。
(3) DNAを構成するヌクレオチドは五炭糖 (C, H, O), リン酸(P, H, O), 塩基 (C, H,
O,N) からなるので, N を含むのは塩基だけである。
発展 この問題において大腸菌がNを取りこんだように, 植物が土壌中にある硝酸
イオン (NO3-) やアンモニウムイオン (NH) を根から吸収し、これをもとにタンパク
質やDNA, RNA, ATP などの有機窒素化合物をつくるはたらきを窒素同化という。
(1) ウ
(2) オ
(3) ウ (4) オ (5) T・・・6%, G・・・ 39%
(1) 表1のDNAを構成する塩基数の割合を見ると, 5種類の生物のDNA はいずれもほぼ、
A:T = 1:1,G:C=1:1になっていることがわかる。 よって, 説明文Aは正し
また,大腸菌ではAとTの割合はほぼ24 %, G と C の割合はほぼ 26%であるが,
ヒトではAとTの割合はほぼ30%, GとCの割合はほぼ 20%となっており, 生物
種によって, A, T, G, C の構成比は異なっている。 よって, 説明文Dは正しい。
説明文Bについては,どの生物種でもAとTの割合, GとCの割合はそれぞれ同
じなので誤り。
説明文Cについて, A: T = 1:1, G:C = 1:1ということは,ATが対にな
第2歳
第2章
[リード C'
45 DNAの複製モデルについて、以下の問いに答えよ。
DNA は複製され、細胞分裂により分配される。 DNAの複製がどのように起こるの
かについては、図1のような3つのモデルが提唱されていた。第一は、一方のヌクレ
オチド鎖を鋳型として,もう一方のヌクレオチド鎖を新たに複製するAモデルであ
る。第二は,もとの二本鎖DNA を保存して,新たに二本鎖DNAを複製するBモデ
ルである。第三はもとのDNA鎖と新たなDNA鎖をモザイク状につなぎ合わせて
製するCモデルである。 メセルソンとスタールは,以下のような実験を行い、この
複製モデルの謎をひも解いた。
A モデル
DNA複製前 DNA複製後
Bモデル
DNA複製前
DNA複製後
もとの DNA鎖
分裂前
③ 塩基
Cモデル
DNA複製後
DNA複製前
軽
■新たに合成されたDNA
100%
50%
図1 DNA複製様式を説明する3つのモデル
〔実験Ⅰ] 通常の窒素('4N)よりも重い窒素
分裂1回目
同位体 (15N) のみを窒素源として含む培
地で大腸菌を培養して、 大腸菌内の窒素
をすべて15Nに置きかえたのち, 14N の
みを含む培地に移して培養を続けた。 そ
の後, 1回分裂した大腸菌と2回分裂し
た大腸菌からそれぞれ DNAを抽出して,
密度勾配遠心分離を行ったところ, 図2
のような結果を得た。 なお、図2は DNAの重さと割合を示した模式図であり、
縦に分裂回数を横に重さを示したものである。図中の太い棒は,各世代での
DNAの重さを位置で, その割合を太さで示している。
分裂2回目 50%
図2
中間
(1) モデルにおいて分裂5回目のDNAを調べた場合, DNAの分布とその割合(ア:
イ:ウ:エ:オ)として適するものを, ①~⑥の中から1つ選べ。
① 93.75% : 6.25% : 0% : 0% : 0%
② 93.75% : 0 % : 6.25% : 0% : 0%
③ 87.5% 6.25% : 6.25% : 0% 0%
④ 87.5% 12.5% : 0% : 0% : 0%
⑤ 87.5% : 0 % : 12.5% : 0% : 0%
⑥ 75% 12.5% : 12.5% : 0% : 0%
(2) A~Cの3つのモデルのうち, 複製モデルとして正しい仮説はAモデルであった。
Bモデルと C モデルはそれぞれ何回目の分裂の結果によって否定されるか。
① 1回目 ② 2回目
③3 回目
④ 4 回目
⑤5 回目以降
究発展 (3) 実験Ⅰ の "6N は DNA分子の構成単位のどれに取りこまれたか。 次の①~③のうち
から1つ選べ。
① デオキシリボース ②リン酸
100%
6表は11
重
46
2はニ
トリ
(1)
[20 九州工大改