_慣性力、というのは見かけの力てす。正に、貴方が考えている様に、エレベーターの中に乗った人が観測している力のです。従って、エレベーターの外の人は、慣性力を感じませんし、(多くの場合)観測することもできません。
_国際宇宙ステーションの中の人は、見かけ力である慣性力である遠心力と、自分の身体に掛かる重力と、が釣り合って無重量状態になっていますが、国際宇宙ステーションの外にいる、地球上の私達が国際宇宙ステーションを観測すると、見かけ力である慣性力は観測できず、国際宇宙ステーションに掛かる重力による力のしか観測できず、力は釣り合っていません。国際宇宙ステーションは無重力ではなく、地球上の70%位の重力が掛かっています。その重力による力のが向心力となって、等速円運動を行っているのです。
_設問は、エレベーターの運動を聞いているので、通常は観測者はエレベーターの外にいる、と考えます。何故なら、透明なエレベーターでないと、エレベーターの運動が観測出来ないからです。
_エレベーターの外の観測者にも、エレベーターの中の状態は透明なエレベーターでないと分からないので、設問文では中に質量mの人がいる、と中の状況を触れているのです。
_エレベーターの外の観測者にとっては、質量(M+m)のエレベーターを観測している事と同意です。同じ状態です。
また人の運動方程式はどうなりますか
_慣性力は、中の人が観測者である場合に使います。それは、既に「エレベーターの中に乗った人が観測している力」である、と表記しています。また、中の人が観測者である時、中の人は(通常)、外が見えないし、エレベーターとの相対速度は0(ゼロ)です。即ち、停止しています。
_従って、中の人が観測している自分の運動方程式は加速度も0(ゼロ)なので、方程式を建てる事ができません。
_中の人が観測者である場合には、停止しているので、力の釣り合いの仕切りが掛けます。即ち、力の釣り合いの式として慣性力を使うのです。
_更に言うと、エレベーターは、床に乗っていません。中の人は垂直抗力を受けていますが、エレベーターに掛かる垂直抗力は存在しません。
あーつまり、観測者が加速してるときは物体は止まってるように見えるから釣り合いの式を使う
加速してない時は運動方程式を使うってことですか?
また回答者さんは慣性力は見かけ上の力と、仰っていましたが、実際にエレベーターに乗った際に感じる謎の力は慣性力ではないのでしょうか?
それと、問題を色々解いてみると非慣性系で考えようと慣性系で考えようと答えの値は一緒になりました。つまり考え方の問題であり数学的な式の中身は変わらないわけですよね?なら観測者がどこにいるかなんて考えずに慣性力を考えてはだめですかね?
またエレベーターが上に加速してくとに釣り合いの式N=ma+mgで結局外力って0になりますよね?
ならこれって等加速直線運動してるのに矛盾してますよね、でも多分ここで慣性力がでてくると思うんですけど、そこの結びつきがよくわかんないです。
慣性力なんて全く知らないところからエレベーターの問題を解いてるときに、ふと垂直抗力と重力の重さが合わないと思い色々調べて見て質問した旨です。正直まず垂直抗力とmgが釣り合わない時点で、どこから観察しようと慣性力は働くと思うのですが、どうなんでしょう…
(1).
_観測者が加速してるとか、加速してないとか、どうやって分かるのか?と言う話しです。観測者がエレベーターに乗っていて、エレベーターと(エレベーターに乗っている)観測者との関係を記す時、観測者はエレベーターが動いているか?止まっているか?を直接観測出来ない訳です。ですから、エレベーターが加速度運動している時も、等速運動をしている時も、止まっている時も、運動方程式ではなく、釣り合いの式を使うのが基本です。
(2).
_正に、謎の力を説明するために見かけの慣性力を考えている訳です。その正体は、エレベーターの外からの観測者には、エレベーターの外の観測者には、エレベーターの吊り下げ索の張力と、エレベーターと中の人とに作用する重力と、の合力が作り出す力が、床に接して作用・反作用として釣り合っている中に乗っている人を押す力が増加(降下の時は減少)する為に、中の人が床を押し返す力が増えた、と感じるだろう、と観測します。
_つまり、謎の力は床が中の人を押す力の増減です。
(3).
_そもそもの質問の初めは、a=T/mとなって、問題集の解説文と合わない、と言うのが始まりですよね?
(4).
_今回は、(狭い範囲の)直線運動だから、慣性系と非慣性系とで差が出ませんでしたが、等速円運動とか、光の運動とか、を考える時に差が出て来ますので、今の内から観測者がどこにいるか?と言う考えはしっかり区別して分けていた方が良いですよ。
_まあ、その時になってから考えるから、今はいいのだ、と言う考えなら、それでも良いですけれども、そういった考えの人の多くは後でかなり苦労していますよ。
(5).
_何度も話している様に、エレベーターが等加速度直線運動をしているのが分かるのは、エレベーターの外の観測者。それすらも、地球の外の観測者からみたら、地表に接している建物の中にあるエレベーターで、地球が自転運動と公転運動とをしているのだから、地球の外(例えば、太陽の傍にいる観測者)から見れば、等加速度直線運動なんかしていない。観測者がどこにいるか?で運動の記述が変わるのは、矛盾ても何でもない。当たり前のこと。
(6).
_(2)で、答えているが、エレベーターの床面が中に乗っている人を押す力が変化したので、中の人が感じる力が変化し、中の人が床を押す力が変化したのです。
でも垂直抗力=m(g+a)を使うと加速中のエレベーターの垂直抗力を計算できます。慣性力はどういう場面で使って、どういう場面で使わないのですか?