現代文
高校生
解決済み

十一が分かりません。「己を知らなければ、どうして経験を生かすことができようか。」の部分でしょうか?

文中から七字で抜き出せ。 ~p. 20文 十一 人間が経験を生かすことができない理由を端的に述べた一文を、p. 中から抜き出せ。 中 Am
込んでしまうのである。そこでイソップは、次から次へと、手ひどい目にあった 動物たちの姿を語って聞かせる。 成功したケースよりも、失敗し、みじめな結果 に終わる事例をつきつけるほうが、経験を生かすうえで、はるかに効果的だから である。「イソップ物語』は、動物たちが失敗によって、こうならないように、と 身をもって戒める、生き方のカタログと言ってもいいだろう。 LO では、なぜ、人間は容易に経験に学ぶことができないのであろうか なんじ イソップはその秘密も、寓話によって、巧みに描き出している。 身のほどを知 らぬ動物たちのさまざまな末路だ。古代ギリシアにおいて、神託の聖地とされて いたデルポイの神殿には「汝自身を知れ!」という言葉が掲げられていた。この 言葉こそ、ギリシア人のこの上ない英知と言っていいだろう。 自分を正しく認識 すること、古代ギリシア人は、それを何より、生き方の根底に据えたのである。 ソクラテスが、この命題を彼の哲学の原点としたことは、よく知られている。 「寓話のソクラテス」と言われるイソップも、この言葉を生き方の指針とした。 だからこそ、あの『イソップ物語』が生まれたのである。「イソップ寓話集」とは、 9 自分を知らざる者の悲喜劇、と言ってもよい。己を知らなければ、どうして経験 5
を生かすことができようか。 経験という学校で学ぶ者は、ほかならぬ自分自身な のであるから。 てんまつ 実際、「イソップ物語」は、 己を知らざる者の顛末集である。自分の「分」を心 得ぬ者の破滅集である。 どのページを開いても、その悲喜劇が語られている。た とえば、百獣の王ライオンの鼻を刺し、さんざん苦しめて降参させて得意になっ た蚊が、クモの巣にひっかかって、初めて自分の本当の姿を思い知る話。 キリギリスのようにきれいな声で歌いたいと思ったロバがロバの鳴き声は 聞くに堪えないのである――キリギリスと同じ食物をとれば、いい声になると思 い、露ばかりすすったあげく、餓死してしまったという話。 自分の力を過信していたオリーブの木が、嵐に立ち向かって折れてしまい、風 = になびいていたアシは生き残ったという話。 ワシのまねをして羊に襲いかかったカラスが、逆に羊の巻き毛に爪をとられて もがいているうち、羊番の子供につかまってしまう話・・・・・・。 イソップが笑うのは、自分を正しく認識できない者、己について錯覚しか持ち 得ぬ者の愚かな行為なのである。謎の実感 322

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