英語
高校生
解決済み

英文解釈の技術100を使っているのですが、解説で出てきた文法事項や構文を、自分が持っているほかの参考書で調べ直すのはタイムロスになっていますか?
『これはこういう構文です』と言われてももやもやした感じが残り、英文法の参考書(ultimate)で調べてしまいます。見つからなかったらネットで調べてみています。
ここは素直に受け取った方がいいのですか?調べる作業は大切ですか?

高2です。旧帝大を目指しています

回答

✨ ベストアンサー ✨

私が指導している旧帝大を志望している高2生であれば、この質問にどう答えるだろうか考えてみました。一応、旧帝大医学部も視野に入れてお答えしていますが、他学部や文系でもほぼ同様の流れにはなると思います。

個人的にはそうした探求心・好奇心・学習意欲は伸ばすべきと考えてますから、止めはしないと思います。とはいえ生徒さんの志望校合格を叶えてあげたいと思う塾講師という立場では以下の3点は一緒に考えてもらうと思います。

まず、①「旧帝大でも「医学部か、それ以外か」という点は本人に尋ねる」と思います。というのも医学部の場合は、ご存知のとおり、共通テストの段階で相当な高得点をすべての教科で得点する必要があるからです。また、2次試験でも数・物・化などの自然科学系科目のウェイトが高いため、英語以外の得点を本人の強み・弱みとともに慎重に考慮する必要があるからです。

もし医学部志望なのであれば、②「志望校を具体的に仮でも良いので決定」してもらいます。旧帝大という括りではなく、具体的に東大なら東大と言い切ってもらいます。これで本人なりの覚悟をつけてもらいます。その上で過去の合格最低点を一緒に検討しながら、すべての科目の得点を逆算しながら合格までの道のりを高2の夏前の段階ではとりあえず大まかで良いので考えていきます。「各教科に配分できる時間はあとどのくらいだろうか」と生徒本人と講師で、必要ならば親御さんと共有すると思います。というか医学部志望と聞いた瞬間にその内容の面談をやると思います。

それで③「優先順位をはっきりさせる」と思います。例えば数・理科目は得意だけど、英語はまだ得点しきれていないと思えば、「引き続き納得いくまで探求してみよう」という方針の提案になると思いますし、本人も自然とそう思うことが多いと思います。

ただ、その方針が正しいか、上手くいっているかは定期的に行われる模試(河合や駿台)で効果測定すると思います。その学習方針の効果が現れ、順調に模試の英語得点が伸びていて、本人も引き続き「文法をまだまだやりたい」という意欲が高ければ継続となりますが、他教科に悪影響が及んでいないかなどは慎重に検討しなければなりません。

*以下は、私が指導していたときに実際あった例です。時間があれば参考程度に読んでください。

「生徒本人のこだわり・特性」と考えて思い出すのは、とある旧帝大経済学部に合格した女子生徒です。その生徒は高1春からずっと担当してました。傍から見ていても数学はできるし好き。ただ英語はまだ物足りない。校内成績はまずまずだけど、学校の先生から「旧帝大狙ってみたら」と言われてもいないという状態が長く続きました。

で、部活も勉強も忙しい高2の夏というタイミングで時間を取ってもらい本人と面談して「数学が好きで得意なことは分かるし、微積や数列も始まってますます時間が取られると思うんだけど、英語もやる必要あるよね」と伝えました。その上で「どこに行きたいの?」と聞いたら、「実は〇大です(旧帝大の1つ)」と言ってくれました。

ただ、本人は「絶対に部活は辞めたくない」、「数学の時間はこだわり続けたい(学校での数学負荷が大きいけれど挑戦したい)」という本心を言ってくれたので、こちらは何も言わずに部活引退まで待ち、引退後に英語の時間を取ろう。それで間に合うはずだと思いました。

それから彼女は部活引退から猛烈に勉強していました。結果として合格して今はその旧帝大の一角に通っています。のちに成績開示をしてもらうとセンター試験で数IAでほぼ満点、IIBもまずまず、英語も9割5分、他も素晴らしい成績でした。2次試験でも英語は7割を超える得点で必要十分でした。

この生徒を見送って、やはり生徒のこだわりや特性を押し込めることなく、長所・強みと認識して見守って正解だったと思いました。もちろん模試の成績は注視していましたが、課題があれば本人が一番分かっているはずです。それよりも、志望校を決め、優先順位が定まっていれば課題に前向きなモチベーションは自然と湧いてくると思いますし、客観的にどうしても「バランスが必要な状態」と思えばアドバイスすれば気づいてもらえると思います。

ノーマン

非常に丁寧に回答して下さりありがとうございます。すみませんが、自分の成績等を載せますので、また回答して下さると幸いです🙇‍♀️

自分の状況を書かなさすぎですね、すみません…
自分は京大工学部工業化学科を志望しています。
成績は写真を添付しました。京大理系志望なのに自分は数学が苦手です。決して嫌いではありません。理解が遅い→演習不足→なかなか成績として現れないという感じです。
駿台に通っています。数学物理化学を取るので英語の受講を止めました。週3時間+予復習2時間半程度分あった英語は、自学にしようとしたのですが英文解釈の技術100がなかなか進まないです。夏までに2周を予定しています。

ノーマン

結局英語の時間が塾でやるのよりも増えてしまうと、止めた意味がなくなってしまうので悩んでいます

ノーマン

時間はある方だと思います。部活はしていません。勉強習慣も確立しています。土日は15時間以上、平日は5,6時間程度です。

ノーマン

受験体験談を教えて下さりありがとうございます。本当に凄いと思います。

何か回答する上で足りないことがありましたら、コメントしますのでよろしくお願いします。

たそがれ煎餅

学校は超有名、中高一貫、大都市公立、地方公立とかあると思いますが、あなたの学校はどういう学校ですか?

ノーマン

自称進学校だと思います…公立です。進学校と聞いていましたが、授業スピード等からそうは思わなくなりました。学校名は西宮市立西宮高校です

ノーマン

おそらく地方公立寄りだと思います

たそがれ煎餅

学校がどういう属性か聞いたのは、どれくらいサポートが期待できるのか聞きたいからです。素晴らしい先生に巡り合えるという運の要素が絡んできやすいので…あと特定されちゃうので学校名とか書いちゃダメよ
駿台に通っているのであれば、サポートの面は心配無用な気もしますが。

追加で書いてくれたので悩みの根源が分かりました。京都大学ならば英語に相当な特徴がある大学ですね。和訳と和文英訳にこだわりが強い大学です。特に和文英訳は相当長めの和文を英訳します。高2駿台模試にも和文英訳問題はあると思いますが、その10倍くらいの長さではないでしょうか。

それを知ってか英語の成績が良いにも拘わらず、英語が気になっているという感じでしょうか。

あなたのケースに当てはまるか分かりませんが、英文解釈に課題を感じている生徒の中には、「実は英文解釈力ではなく、読解した英文を『日本語に表現して回答を作成する』という部分ができていない」ということがあります。

その場合、「著者の言う抽象的な概念を、より具体的に自分なりの言葉に置き換えて解釈力を高める」、そして「筆者の展開するロジックを丁寧に追う」といったトレーニングの方が効果が高いことがあります。このトレーニングは自分で時間を取らなくても、授業で触れる英語長文の時間でできると思います。

また、週末など時間が取れるときには、駿台出版の『京都大学への英語』または河合出版の『入試攻略問題集 京都大学英語』のいずれかを使用し、京都大学水準の英語でどのくらい得点できるか今の時期から夏までに本番を想定してやってみると京大英語と自分の実力のギャップ把握に役立つのではないでしょうか。採点する場合は週明けなどに信頼できる学校の先生か駿台の先生に添削してもらい客観的な意見をもらうと良いでしょう。

その上で、核となる「自学での英語学習方針」を考えると良いと思います。週5~6時間となるともっと薄めの『ライジング英文解釈』などに切り替えて、英文解釈の技術100は「英文解釈の参考文献として引き続き辞書的に使う」という提案をあなたに行うと思います。

もう一つの柱にすべき和文英訳についても考えなければなりませんが、英文解釈に一定の自信が出てくるまでは一旦おいておくのも手です。

たそがれ煎餅

駿台で数物化の講座を取るとのことなので、ここから書くことはあくまでも付加的なものとして捉えてください。

駿台や学校の先生、あるいは中古で「第1回高3駿台全国模試」を手に入れて高2夏休みにやってみるというのもアイデアの1つとしてあります。

この模試は本来あなたが高3生の夏前に受験するものですが、先取りで行っておくという形になります。物理は力学・波動、化学は理論化学のみに限定されているのである程度回答できると思います。高い得点を獲ることはこの先取りの目的ではなく、あらかじめどのような分野・レベルが出題されるのか把握し、物理化学の復習方針を精緻に立てることが目的です。

英語の自学に必要な時間、物理化学の復習に必要な時間が分かれば、数学にどれくらい時間を割けるかもハッキリしてきます。駿台での数物化に加えて自学での数学トレーニングでは、学校・駿台では取り組まない「演習が足りていない分野」、「苦手意識のある分野」に集中できる時間として毎日20分1問といったスケジューリングができるかもしれません。

ここまで頂いた情報や私の経験を踏まえてお話してきましたが、苛烈な勉強でメンタルが健康かどうかも気になるところです。「一歩でも前進できた」と前向きに考えるようにしてほしいですし、ストレスの軽減に役立つセロトニンを生成するために休憩時は日光を浴びたり、食事もきちんと取ったりといった生活習慣も大事なことです。まだ本番まで十分な時間がありますから、焦らずに実行していきましょう。

たそがれ煎餅

補足です。
画像は京都大学2021年度英語試験第1問の下線部和訳問題です。

下線部では難解な英単語はほぼ使われていないにも関わらず、正確に和訳を取ることは難しい問題となっています。特に最後のHence the justification.については、下線部に至るまでの文脈を把握できなければ「何が言いたいんだろう…」と悩み、大きくタイムロスする可能性が高い箇所です。

このように京大英語は抽象度が高い英文が特徴であり、だからこそ「行間に潜む著者の主張を補うように和訳する」ということが必要だろうと思っています。

これが京大英語の全てだとは思いませんが、全体的に使われている語彙は平易なものが多いのに、いざ回答として日本語にすると詰まってしまうということが起こりやすい傾向にあると思います。

そのため英文解釈技術はもとより、先ほど書いたトレーニングなどにより日本語運用能力の向上がカギとなるのではないかとお答えした次第です。

ノーマン

たくさんのアドバイス本当にありがとうございます✨
一つ一つがとても為になるものでした。今後の計画に組み込んでいきます!数物化についても、自分では思いつかない方法でした。早速学校で模試の過去問をコピーしてこようと思います。スケジューリングに関しては、物理化学が増えたことでペースを掴めず焦っていたので、アドバイスを参考に時間配分を見直してみます。

ノーマン

過去問の分析までありがとうございます😭まず相手を知るところからですよね。京大レベルに今どれだけ対応できるか試してみます

ノーマン

最後に、体調面に関しても温かいメッセージありがとうございます💓実は最近体調不良で1週間動けなかったので、焦りが加速してしまっているところでした。体調、メンタル管理も怠らずに元気にあと2年弱頑張ります!

ノーマン

学校名気をつけます…💦
今後も受験勉強について質問させていただくことがあると思いますので、よろしければまた回答して下さると幸いです😌

たそがれ煎餅

高い壁に挑戦しようと思えば挫折することはあります。それでも自分を知り、相手を知り、諦めずに実力を高めていけばいつの間にやらその高い壁も超えられると思います。

私は英語担当講師でしたが、合否を左右するものは結局総合力だと思いますので数物化にも方針は提示してきました。
やはりハイレベル数学、電磁気学、無機・有機化学の膨大な暗記については理系が超えるべき壁なのだなと生徒たちを見ていて思います。

その全てに完璧でなくとも、自分の個性・特性を活かした戦略で合格は勝ち取れるはずです。
今後も頑張ってください。応援しています。

ノーマン

ありがとうございます。頑張ります!!

この回答にコメントする
疑問は解決しましたか?