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大名に米を上納させる上げ米の制度は、その見返りとして参勤交代の江戸在府期間を半減するというものでした。参勤交代の目的は何でしょう？参勤交代は江戸を守るという平時の軍役です。大名にとって主君である将軍を守ることは、従者のつとめです。武家諸法度寛永令で制度化されて以来、主人に対する忠誠の証として大名が江戸に1年間滞在して将軍を守るという役目が半分になるというのは、主人に対する忠誠心が半減することにもなりかねません。ですから、将軍と大名との主従関係に変化をもたらす可能性のある、参勤交代の江戸在府期間の半減を含む上げ米は幕藩体制を動揺させると考えられたのです。
