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至急です‪.ᐟ‪.ᐟ
遣唐使が唐に送られて何日後に帰ってくるんですか❔(語彙力)

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遣隋使や遣唐使等が中国王朝に使者を派遣するのに何日かかったのか?全ての日時が記録されているわけではないのですが『日本書紀』『続日本紀』に所要日数の分かる遣隋使・遣唐使の報告がいくつか載っています。

遣隋使と初期の遣唐使は北路で入唐しており、ルートは分かっていても日時の記録が少なく所要時間は分かりません。
通説では難波津から太宰府に行き、筑紫大津から中国山東半島の登州までが船旅で、登州から長安までは陸路、トータルでおよそ半年~一年位と言われています。


以前必要があって遣隋使・遣唐使・遣新羅使等が往復に何日かけているかを調べたことがあるのですが、国内移動、中国の港から長安・洛陽までの移動には時間がかかり、海上移動は良風を得て出帆すれば南路・南嶋路とも所要時間は8~10日、ただし風待ちは数日から数か月かかる場合もあります。なので、難波津を出発して長安に到着するための所要時間も、陸路や海路での天候によるロスタイムが大きく影響します。早いか遅いかはお天気次第という事ですね。
その上、南路・南嶋路は漂流・難破・座礁などの海難事故が多く4隻(700年代の遣唐使船は四隻で構成される)が無事に往復することは難しく、往復共に無事だったのは養老元年の遣唐使(大使:多治比県守)だけで、そのため「今回の使人は略闕乏することなし」と記されています。


<遣唐使が派遣されるまで>
1)大使・副使・録事等の任命(任命から辞見に至るまでの準備期間が1か月~2年)。
2)節刀の授与、辞見(出発直前、天皇に暇乞いの拝謁)。
3)難波津から出発(辞見のあと数日で出発)。
4)筑紫出発(太宰府所在地、那の津または大津から出帆、北路は対馬、南路は松浦あたりで風待ち、良風が吹いたら進発。風待ちは数日~数十日)。
5)唐の港に到着(北路は登州、南路・南嶋路は長江河口付近・杭州湾沿岸のどこか)。
6)港から都(楊州あるいは蘇州の役所から洛陽あるいは長安へ。楊州から都に遣唐使到着を報告し、皇帝の許可の知らせを受けたら出発)。
― 帰路 ―
7)都から港(皇帝の帰国許可を得たら洛陽・長安から楊州へ、2~6か月)。
8)唐の港から筑紫へ(楊州から出て蘇州で風待ち、良風が吹いたら進発し九州のどこかに至り太宰府へ)。
9)筑紫から都(瀬戸内海を航行し難波津から入京、所要時間は1~3か月)。
10)入朝(節刀返還)。



出発・到着日時が記録されている遣唐使の例を下に入れておきますね。

斉明天皇五年(659)遣唐使(『日本書紀』「伊吉博徳書」)
<往路>
659年7月3日難波三津浦出航、8月11日筑紫大津浦発、9月13日百済の南畔の嶋に到る、9月16日夜半越州会稽県の須岸山に到る、9月22日餘姚県(ヨヨウケン)に到着、潤10月1日越州の県境に到着、潤10月5日早馬で入京(長安)。更に進んで潤10月29日洛陽到着(30日宮廷で天子に謁見)。
往路の所要日数:約5か月(この年は閏年で10月と閏10月がある)。
海路の所要日数:約40日。

<復路>
660年11月24日洛陽出発、661年1月25日越州に到着、4月1日出帆、4月7日檉岸山(チョウガンサン)に到り風待ち、4月8日西南風が吹き出帆、4月18日頃済州島に到る、5月23日筑紫着、朝倉宮で帰朝報告。
往路の所要日数:約6か月。
海路の所要日数:約50日。
*北路で入唐する場合、百済から登州に入港するのが従来のルートですが、この時は黄海に入らず、朝鮮半島からそのまま陸伝いに進み越州に行っています。この頃は半島情勢が緊迫しており、遣唐使達も唐朝で一時拘束されたため帰国が遅れています。


宝亀八年(777)の遣唐使(『続日本紀』)
<往路-第三船の報告>
777年4月17日辞見、難波津から出航(日時不明)、6月24日良風を得て肥前松浦郡橘浦より出帆、7月3日楊州海陵県付近に到着、8月29日楊州大都督府に到着、10月15日楊州を出発、778年1月3日長安到着。
往路の所要日数:777年4月17日辞見~778年1月に長安到着なのでおよそ9か月。
海路の所要日数:松浦を出帆したのが6月24日、楊州海陵県に着いたのが7月3日なので8日(6月は小の月で1か月が29日)。

<復路-第三船の報告>
778年4月19日帰国許可、4月24日拝辞(唐朝への別れの挨拶)、長安出発日不明、6月24日楊州に到着、海陵県で風待ちし9月16日出帆、9月23日肥前国松浦郡橘浦に到着、太宰府から難波津までの日数不明。
往路の所要日数:4月24日拝辞~9月23日松浦着までが5か月、太宰府から都までが平均2か月位なので、トータルでおよそ7か月。
海路の所要日数:8日。

ありがとうございます😭!

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