生物
高校生
(3)で求めた1200mlはイヌリンのことですよね?
ではなぜ(4)では尿素の再吸収量を求めるのにその1200mlを使っているのですか?
また再吸収量を求めるには原尿➖尿で求まりますか?
79. 腎臓のはたらき イヌリンは体
内で利用されないので, 静脈内に投与
されると、糸球体以外の部位で血管外
に出ることなく, 糸球体でろ過された
後,再吸収されずに尿中に排出される。
十分な水を与えた動物にイヌリンを注
射して10分間, ほうこうに集まる尿
を採取したところ, その間の尿量は 10mL で,同時に調べた血しょう 原尿,尿での
各成分の濃度(mg/mL)は表のようになった。
(1)表の空欄(a), (b)にあてはまる数値を答えよ。
(2) イヌリンの濃縮率 (尿中の濃度/血しょう中の濃度)を求めよ。
(3))この10分間にろ過された血しょうの量(生成された原尿の量)は何 mLになるか。
(4)尿素およびナトリウムイオンの10分間における再吸収量 (mg)を求めよ。 p.62
成分
血しょう
原尿
尿
タンパク質
80
グルコース
1
0
(尿素)
ナトリウムイオン
0.3
0.3
20
3.2
3.2
34
イヌリン
0.1
0.1
12
りょまろ過されて原尿に入るが, 通常は 100%再吸収される。
79
(1) (a) 0 (b) 1(2) 120(倍)
(4)尿素…160mg ナトリウムイオン…3806mg
(3) 1200mL
解説
(1)タンパク質はろ過されないので(a)は 0, グルコースはすべてろ過され, そのまま
原尿に含まれるので, (b)は血しょう中濃度と同じ1となる。
尿中の濃度
血しょう中の濃度
12mg/mL
0.1mg/mL
(2) 濃縮率= -
120(倍)
(3) イヌリンはすべてろ過され,全く再吸収されない物質なので,その濃縮率から、
原尿量:尿量= 120:1 となる。したがって, 原尿量は, 10mL × 120 =D 1200mL
(別解)原尿中のイヌリンはすべて尿として排出されるので, 原尿中のイヌリンの量
= 尿中のイヌリンの量となる。10分間に生成される原尿をx mLとすると, その
原尿中に含まれるイヌリンの量は, 0.1mg/ML×* mLであり、これが10分間
に尿中に排出されたイヌリンの量 12mg/mL × 10mLと等しくなる。したがって,
0.1 mg/mL × x mL = 12mg/mL × 10mL よって, x
(4) 10分間にできた原尿中の尿素の量は 0.3mg/mL × 1200mL = 360mg
10分間にできた尿中の尿素の量は 20mg/mL × 10mL =D 200mg
したがって,尿素の再吸収量は 360mg - 200mg = 160mg
一方,10分間にできた原尿中のナトリウムイオンの量は
3.2mg/mL × 1200mL = 3840mg
10分間にできた尿中のナトリウムイオンの量は 3.4mg/mL × 10mL = 34mg
したがって, ナトリウムイオンの再吸収量は 3840mg - 34mg = 3806mg
- 1200(mL)となる。
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