歴史
中学生

中学校の宿題で歴史新聞を作らないといけないのです。

私は「明石元二郎」について調べようと思いました。

見出しなどはどのように書いたらいいか参考にしたいので教えて貰ってもよろしいでしょうか??

歴史新聞 明石元二郎

回答

結構、渋いところをつきますね。

彼のような軍人がいるかいないか、太平洋戦争と日露戦争の決定的な差の一つと考えています。

見出しは、これが正解では無いですが、「不可能な勝利を引き寄せた男~当時の世界常識をひっくり返した日本軍人~」でどうでしょうか。
世界の見方は、
①国力の差で、日本は勝てないと思われていた。
②産業革命以降、欧米に非欧米の国が勝てたことがない。

でも、日本は勝った。
ただ、かろうじて勝ったって感じ。
純軍事的には、日本軍はもう戦略予備も無く、あと少し、長期戦になっていたら、陸海共にどうしようも無かった。
陸軍は、ロシア軍の陽動作戦として、樺太からの北海道の上陸ににらみをきかす守備戦略予備の北海道の師団ですら、旅順攻略に使っている。
陸海軍は、武器弾薬を使い果たしている。かろうじて、国家予算を超える莫大な借金をして、武器弾薬を買ってここまで戦争をしたが、これ以上は、借金して、武器弾薬を買えそうに無い。=日本海海戦で、最後のロシア艦隊を壊滅させても、燃料や武器弾薬が無くなった日本の連合艦隊も使い物にならない。
ロシアは、広大な国土があり、工業力も人口も多いので、負け続けても、粘り強く戦争を維持したら、日露戦争に勝てた。
ロシアは、戦場で勝たなくても良い。戦争を継続していたら、日本が資金や武器弾薬を切らして継戦できない。
日本は、戦場の勝利をかさね。ロシア軍の士気と前線の戦力をそぎ、短期に講話したい。
★戦略と戦術の違いがわかっていたら、明石の活動は本当のすごさはわかる。

のんさんは部活していますか?
例えばバドミントンでは、最初は、8対7くらいで競っていても、そこから勝負が動きます。スタミナが切れた方は足が止まって負け出します。さらに、点差が開き、士気が落ち、戦意喪失で消化試合になってダブルスコアーの大敗になる事がよくあります。
日露戦争が、こんな感じで長期戦なら、日本が大負けした。ちょうど、8対7くらいの時、相手が講話に応じてくれたって感じですね。
その他にも、
フェイント(フェイク)をスポーツではします。コンマ0.1秒でも相手の動きを遅らす事で、相手の攻撃を封じます。
単調な攻め方で無く、左右前後に振ることで、相手の攻撃へのきっかけを奪います。

これと一緒で、明石は、ロシア国内の状態を不安定にさせることで、ロシアが先に極東での小さい戦争(日本にとっては日本の存亡を賭けた大きな戦争)に興味をなくすように工作したのです。

一見、スポーツでも、強烈なスマッシュを入れて勝つ方が目立ちますが、相手のミスを誘発させても良いのです。どちらも同じ1点なのですから。

ただ、明石が動かしたお金は、大変な額になったと思います。敵国の内部での活動に価値を見いだせるかどうかが、戦争指導をする軍人(司令官)は、その才能を問われます。幕末、倒幕や戊辰戦争を戦った軍人が多く、明治の日本軍は、そう言った才能(戦なれ)した人が多かったのです。
続きは、「明石がなぜスパイになったのか」で書きたいと思います。

軍事的な才能は、今風に言うと、商売の才能は、座学の学校の勉強ではどうにもならない。
だから、「明石」を調べることで、良い歴史の勉強をして、のんさんの将来につなげてください。

手前味噌ですが、私のQ&Aのリンクはっておきます。
https://www.clearnotebooks.com/ja/questions/1240747
https://www.clearnotebooks.com/ja/questions/1198239
https://www.clearnotebooks.com/ja/questions/1197823

昭和の高級軍人は、戦争経験より、陸軍大学での学業成績が良かったから出世のきっかけを得た人が多いので、明治の軍人と違い、戦略眼がそう高くない。

日露戦争
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