知識 46 いろいろな生物のDNAについて, 次の問いに答えよ。
表1はDNAを構成する4種類の塩基の数の割合を測定した結果である。また,表
2はコイ, ニワトリ, ウシの細胞1個当たりのDNA量を測定した結果である。
表1 DNA を構成する塩基数の割合(%)
A
表2 細胞1個当たりのDNA量 〔ピコグラム(10-12g)]
T
G
C
コイ
ニワトリ
ウシ
トリ結核菌 15.5
14.3
36.4
33.8
肝臓
3.3
2.66
7.05
大腸菌 24.7
23.6
26.0
25.7
すい臓
2.61
7.15
コムギ
27.4
27.1
22.7
22.8
腎臓
2.28
5.90
サケ
29.7 29.1
20.8
20.4
赤血球
3.5
2.58
=
ヒト
30.9 29.4 19.9 19.8
精子
1.6
1.25
3.42
(1) 表1の結果から考えられることを説明文 A~Dの中から選び、 適切な説明文の組
み合わせを、次の(ア)~(カ)の中から1つ選べ。
A 生物種が異なってもおおむね A:T = 1:1,G:C = 1:1である。
B 生物種が異なるとAとT,GとCの比はそれぞれ異なる。
C DNA分子は1本の鎖の中でAとT, GとCが隣りあって結合している。 ne)
D 生物種が異なるとDNAに含まれる塩基の構成比は異なる。
(ア) A, B (イ) AC (ウ) AD (エ) B,C (オ) B, D(カ) C,D
4
(2) ヒトの体細胞のDNAをつなぎ合わせるとその直線距離はおよそ2mになるとい
われている。 染色体1本当たりのDNAの平均の長さとして最も適切なものを次
(ア)~(カ)の中から1つ選べ。
(ア) 4.3μm
(イ) 8.7 μm (ウ) 4.3mm
(エ) 8.7mm
(オ) 4.3cm (カ) 8.7cm
(3) 二重らせん構造をもつDNAはヌクレオチド10対で1回転し、 1回転したときの
DNAの長さは3.4 × 10mである。 ヒトの体細胞1個当たりのヌクレオチドは
およそ何個あると考えられるか。 最も適切なものを次の(ア)~(オ)の中から1つ選べ。
(ア)4.0 × 10°(イ) 7.2 × 10° (ウ) 1.2 × 101 (エ) 2.4 × 1012 (オ) 6.0×1023
(4) 表2の結果から考えられることを説明文 A~Dの中から選び、 適切な説明文の組
み合わせを,次の(ア)~(カ)の中から1つ選べ。
A DNA量は動物種が異なっても組織や器官において差がない。
B 同じ動物であれば組織や器官が異なっても体細胞中のDNA量はほぼ同じである。
C DNA量が多ければ染色体の本数が多いと考えられる。 N
D 精子は減数分裂を経てできるため, DNA量は体細胞の1/2になる。
(ア) A, B (イ) A, C (ウ)A,D (エ) B, C (オ) B, D (カ) CD
(5) あるDNAでは4種類の塩基のうちAが23%を占め, またこのDNAを構成する
2本鎖(H鎖とL鎖)のうち, H鎖だけで見ると4種類の塩基のうちAは40%, C
[ 東京農大 改]
は15%であった。 H鎖におけるTとGの割合を求めよ。