令4 (2022) 年度 一般(A方式) 生物基礎 [教育]
生物基礎 ⑦
第3問 生物の体内環境の維持に関する次の会話文を読み, 下の問1〜問7に答えよ。
カイさんとシンさんが体内環境の維持について話し合った。
カ
生物で体内環境の維持のしくみを学んだけれど, ヒトの体というのは,いろいろなホ
ルモンや自律神経系がはたらいて体内の環境を維持しているね。
シン:そうだね。 知らず知らずにちゃんと, 調節しているものだね。
ア
カイ:朝、体温を測ってきたけれど、体温が36℃くらいに維持されているのも、いろいろ
なはたらきのおかげだよね。 そうそう, 呼吸の材料になるグルコースの血中濃度である
血糖濃度を一定に保つことができるのもそうだよね。
一晩ご飯を食べなくても、血糖
ウ
濃度が維持されているのもホルモンなどがはたらいているからなんだろうね。
I
シン:ホルモンを分泌している内分泌腺にはいろいろなものがあるけれど, 脳下垂体はい。
ろいろなホルモンを分泌しているね。
カイ:そうだね。 脳下垂体が分泌するホルモンのなかには、視床下部の神経分泌細胞で合成
されているものがあるね。
シン:脳下垂体の図をみると、オバソプレシンはカ神経分泌細胞で合成されて、 脳下垂体後
葉から分泌されているのがわかるね。
カイ:バソプレシンは体液の塩類濃度の調節にはたらくホルモンだったよね。 そういえば、
魚類みたいに水中に生息している動物は体液濃度の調節は大変そうだね。
シン:多くの魚類は体液の塩類濃度を. 生息している環境の塩類濃度と異なる濃度に保って
いるので、いろいろなしくみがはたらいているようだよ。
カイそれならウナギとかサケのように川と海を行き来している魚類は、調節が大変そうだ
な。
シ
生息環境に応じて調節のしくみを変えているらしいよ。 どのように変えているか調
べてみようよ。
カ イ:いいね。 調べてみよう。
問1 文中下線部アについて,このような調節は直接大脳が関与せず, 間脳の視床下部で体内の
情報を感知して調節していることを意味する。 体内における情報の感知に関する記述として
誤っているものを,次の①~⑤のうちから一つ選べ。 17
① 視床下部には、体液のアドレナリン濃度を感知するしくみがある。
② 視床下部には、体液の糖質コルチコイド濃度を感知するしくみがある。
③ 視床下部には、 体温の変化を感知するしくみがある。
④ 視床下部には、血糖濃度を感知するしくみがある。
⑤ 視床下部以外にも、血糖濃度を感知する器官がある。