✨ 最佳解答 ✨
大体の現代語訳
我々が謹んで今政治権力が何処にあるのかを考えてみましたところ、天皇家にも下々人民にもございません。ただ一部の官僚政治家が握っているのでございます。彼らは自分達の勝手気ままな考えに基づいてコロコロ法律を変え、これによって人民は酷く苦しんでいるけれども、それを伝える術がございません。このままでは国家は土雪崩を打つようにして崩れ去ってしまうでしょう。こうした状況を脱して、国家を繁栄の方向に持っていくにはどのようにしたら良いのかを考えてみましたところ、議会を開き、国民の政治参加を認め、彼ら官僚政治家の権力を制限する他無いのでございます…以下略
※官僚政治家→大久保や岩倉などのこと
※建白書→身分が下の人間が上の人間に対して訴える文書のこと
板垣たちは明治六年の政変で政府を去った後にこの建白書を太政官左院提出しました。当然政府批判の建白書を政府に提出したので無視されますが、この建白書を新聞に載せることで民権運動に火を点ける役割を果たしたと言われます。