水平な直線レール上を自由に動くことができる電
車の天井の点に,長さの軽いひもの一端を固定
し,他端に質量mの小球をつけた。 電車が一定の
大きさ Aの加速度で水平方向に等加速度直線運動す
るとき,図1のように,電車内から見て小球を静止
させたところ, ひもと鉛直線のなす角がαとなっ
た。 重力加速度の大きさをg とする。
(1) 電車の加速度の大きさ A を求めよ。
次に, 図2のように, 大きさ A の加速度で等加
|速度直線運動している電車内から見て, 小球が点
0を通る鉛直線を横切るように, 小球を見かけの
重力の方向に対して垂直な面内で等速円運動させ
|た。このとき中心軸が鉛直方向から角 αだけ傾い
|た, 速さVの円錐振り子となった。
(2) 電車内から見た小球の円運動の速さVを求め
よ。
(3) 電車内から見た小球の円運動の周期Tを求め
よ。
ヒント (2) 小球は見かけの重力と張力の合力を向心
力として等速円運動している。
m
図1
図2
解答 (1) gtan a (2) tana gl (3) 2πcosa
g
指針 電車内の観測者には,小球に慣性力と重力の合力である見かけの重力がはたらいて
いるように見える。 見かけの重力の方向を鉛直下向きとみなして力のつりあいや運
動を考える。
解説 (1) 電車内の観測者には,図a のように小球にはた
らく張力と重力と慣性力がつりあっているように見え
る。図aより
張力
tana =
mA
mg
よって A=gtana
慣性力 A