4-2 運動方程式の立てかた
115
質量 m
F
A
3
BINDING
PLA-CLIP
ref: 3255-464
4th
〈問4-2 滑らかな床の上に、質量が無視できる糸でつながれた質量mの物体Aと質量3
の物体Bがあり、右ページ上図のように, 物体Aを力Fで引っ張っている。物体A
Bの加速度をα 糸の張力をTとして、 以下の問いに答えよ。 ただし、右向きを
ステ
正とする。
41 物体Aに関する運動方程式を立てよ。
2) 物体Bに関する運動方程式を立てよ。
3)αをFとm で表せ。
2物体の運動を扱う問題です。 まずは着目する物体をAとして, 運動方程式を立て、
その後、 着目する物体をBに変えましょう。
解きかた (1) まず、物体Aにはたらく力を図示しましょう。
問4-2
a
質量 3m
B
物体Aにはたらくカ
物体の加
物体Aにはたらく力は、重力,垂直抗力, F,張力Tですね。
運動方向の力は,力Fと張力Tですから, 右向きを正とするとき
物体Aの運動方程式: F-T = ma・・・
注目する物体が
受ける力」のみで判断
正
T
F
(2) 物体Bにはたらく力は、重力、垂直抗力, 張力Tですから,同様に考えて
物体Bの運動方程式: T=3ma・・・ 答
NAmg
ここで注目すべきは,物体Bの運動方程式には,力Fが出てきていないことです。
物体Aが力Fで引っ張られているからといって, 物体Bも力Fで引っ張られてい
るわけではなく、物体Bはあくまで張力Tで引っ張られているのです。
「物体Bも力Fで引っ張られてそうだな」という思い込みは禁物です。
着目した物体にはたらく力を1つ1つ図示し, それをもとに運動方程式を立てる,
これを徹底してくださいね。 人
にする
同
<解きかた (3) 立てた運動方程式を見ると, αをFとで表すには、Tを消す必要があり
ます。 そこで、2つの運動方程式をそれぞれ足し合わせると
物体B にはたらく
正
NB
T
F=4ma
F
これより a=
4m
では,もう一問やってみましょう。
この問題で、 着目する物体を決める重要性がわかったのではないでしょうか。
D
= 1-7
3mg
物体Bに力がはたらいていると
思った人は要注意じゃ
はたらく力を図示するステップを踏めば、
間違いは減るぞい
W!!
Aは糸からも
引っ張られておるぞ
4
物体Bには
Fははたらいて
いないんだね